国内初 ナデシコクラゲこんにちは 新江ノ島水族館で展示

2021年4月14日 07時19分

中央部にある口唇部が花の形をしている「ナデシコクラゲ」(新江ノ島水族館提供)

 藤沢市の新江ノ島水族館で、国内で初めて「ナデシコクラゲ」(仮称)が展示されている。北里大海洋生命科学部(相模原市)の三宅裕志准教授らの研究グループが深海底から回収した空き缶に付いていたポリプ(クラゲになる前の状態)から育てたもので、赤みがかった姿が来館者の関心を集めている。 (吉岡潤)
 三宅准教授らは二〇一二年三月、岩手県山田町沖で海底ごみが生態系に与える影響を研究するための調査を実施し、水深一、一二七メートルで空き缶を発見。どのような生物が付着しているかを調べようと空き缶を水槽に入れてプランクトンを与えて飼育を続けたところ、ポリプが増殖し、クラゲに成長したという。
 遺伝子解析で日本では見つかっていない「イアレリア・パープレア」(学名)と判明。標準和名がなく、三宅准教授らは口の部分がナデシコの花のように見えることから「ナデシコクラゲ」と命名した。
 今月六日から展示されているのは五匹で、傘の直径は二センチほど。三宅准教授はナデシコクラゲの研究について「ごみが深海の生態系に影響を与えていることが分かった。飼うのが難しい深海生物をどう育てるかという点でも価値がある」と話している。

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