リンさんの思い継ぐ「懸け橋になりたい」 両親らがベトナム料理店 新京成・元山駅近くにオープン

2021年4月14日 07時20分

ベトナム料理店を開いたリンさんの母、グエンさん(右)と友人のハーさん=いずれも松戸市で

 二〇一七年三月に殺害されたベトナム国籍の松戸市の小学三年レェ・ティ・ニャット・リンさん=当時(9つ)=の両親らが十日、同市五香南の新京成線元山駅近くにベトナム料理店を開いた。生前に「ベトナム料理を日本の友だちに作ってあげたい」「日本とベトナムの懸け橋になりたい」と話していたリンさんの思いを引き継ぐ。 (牧田幸夫)
 店名は「ハーグエン」。母親のグエン・ティ・グエンさん(34)と友人で共同経営者のブ・ティ・トゥ・ハーさん(34)の名前から付けた。メニューは麺料理「フォー」とサンドイッチ「バインミー」など。ハノイでレストランを開いた経験があるハーさんは「ベトナムの家庭の味を届けたい」と今後、週替わりのメニューも提供していく。
 事件後は憔悴(しょうすい)の日が続いたグエンさんも初日の十日は笑顔で取材に応じた。リンさんとは「自宅で一緒に春巻きやフォーを作った」と振り返り、「ベトナム料理のおいしさを伝えたい」と話した。
 開店に合わせ、中学二年になったリンさんの同級生とその家族らが訪れ、約十五席の店内はたちまち満席に。今も親交が続く渡辺広さん(48)は「コロナ禍で大変な時だけど、お店は長く続いてほしい。レバーペーストのバインミーと甘いベトナムコーヒーがおいしかった」。
 店舗の二階は父親のレェ・アイン・ハオさん(38)が昨年設立したソフトウエア会社の事務所で、土、日曜はハオさんも店を手伝う。事件の刑事裁判(一、二審判決とも無期懲役。被告は無罪を主張し上告)では、求めていた被告の死刑がなくなったが、ハオさんは「リンちゃんのためにできることは精いっぱいやった。人生を普通の生活に変えたい」と前を向いた。
 併設された食材販売コーナーでは、調味料や乾麺はじめ、肉類や野菜が並ぶ。営業時間は午前九時(料理は午前十時)〜午後八時。

レジを手伝うリンさんの父、ハオさん(左)


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