自転車レーン計画 山あり谷あり!? 都、10年間で600キロ整備へ

2021年4月15日 07時24分

自転車専用の通行スペースが整備された道路。青色で色分けされている=江戸川区で

 自転車の利用を推進するため、都は本年度から十年間で、都道で新たに約六百キロの自転車用通行スペースを整備する。これまでの整備延長と合わせて九百キロを目指す。直線距離で東京から九州に相当する距離となるが、都内は道幅が狭い道路も多く、スペースの確保や路上駐車への対応が課題だ。すいすい走れるロードは実現するか−。 (松尾博史)
 「自転車は環境負荷低減や健康増進にも資する。コロナ禍における利用増などの動向も踏まえつつ、快適に安心して利用できる環境の充実を図る」。小池百合子知事は二月二十五日の都議会一般質問で、自転車の走行環境整備を加速する方針をこう語った。
 都によると、二〇一九年度末までに約三百キロの自転車用通行スペースを都道に整備した。内訳は車道を縁石や柵で分離し、専用の「自転車道」として整備したのが十五キロ。縁石などを設ける広さがないため、車道の端をカラー舗装した「自転車レーン」として整備したのが約百キロ。歩道内に植栽や柵を設けたり、舗装を色分けしたりして、歩行者と自転車の区画を分離したのが約百四十キロ。ほかに、河川敷などに整備した自転車・歩行者用の道路などがある。
 二一〜三〇年度には、既存区間を延長し、自転車の交通量が多く、事故の恐れがある場所などから優先的に整備していく。道路新設や拡幅などの工事に合わせて整備を進める所もある。法令上、自転車は車両であり、歩行者の安全面も考慮し、基本的に車道を活用して整備を進める。
 都によると、尾竹橋通りの上野−竹ノ塚間や、山手通り・早稲田通りの新宿−中野間、区部と多摩地域を結ぶ東八道路などで整備を計画している。
 課題として、自転車の通り道を確保すると、自動車の通行スペースが狭くなるなどの影響が出る。「道幅が潤沢にある道路はあまりないので、どのようにして確保するかが難しい」と担当者。自転車がスムーズに通行できるよう、路上駐車対策や荷おろしのための代替スペースを確保する検討なども必要になるという。
 また、都が自転車利用者らに行ったアンケートでは「自転車が走りやすい道路を造ってほしい」のほか、「自転車のルールやマナーを周知してほしい」との声が多く寄せられた。「自転車は車道の左側を通行すべきなのに守っていない」「歩行者を優先していない」といったルール違反が目立つという。
 担当者は「ハード面の整備だけでなく、警察や自治体と協力しながら安全運転を呼び掛けていきたい」と話している。

都がホームページで公表している自転車の通行スペースの整備案(23区などを抜粋)。黒色の区間の整備を終え、新たに赤色の区間などで整備を計画している

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