<財政検証>元前橋市部長 1泊4万円のホテル3泊 公費で計64万2800円 18年、米国視察で

2021年4月15日 08時02分

前橋市が情報公開した文書。中央の文書の最下段「所感」は8行にとどまる。左上は64万円の請求書

 前橋市の元部長が二〇一八年の在任時に公費で前橋商工会議所役員らの米国視察に同行し、一泊四万円の高級ホテルに三泊した上、各所で酒類を含む高級料理も飲食し、交通費などを含め総額六十四万二千八百円の旅費が支出された実態が分かった。本紙が市に情報公開請求した文書で判明。元部長の出張報告は約二百四十字にとどまり、一九年度包括外部監査報告書が「内容が不十分。支出目的に合致しないなら支出の要否を検討すべき」と指摘している。 (菅原洋)
 元部長は取材に「(報告が不十分との指摘に)反省している」と述べた。文書の写しと元部長によると、視察は商工会議所が市に同行者を出すように依頼し、元部長が選ばれた。
 日程は一八年十月二十四〜二十八日で、ニューヨークに四日間滞在。繁華街のマンハッタン中心部にある大型ホテルに泊まり、一人でツインルームを使った。
 日程表では、初日はチャイナタウンでランチを食べ、高層の「エンパイアステートビル」の展望台へ。夕食はステーキだった。
 二日目は現地駐在の複数の経済人から講義を受け、ランチは日本食。夜は経済人らとの懇親会が開かれ、すしなどが出たという。
 三日目は再開発などの様子を視察し、ランチはイタリア料理。夜はハドソン川をフェリーで渡り、マンハッタンの夜景を楽しみながら洋食を食べた。
 帰国後に元部長が提出した出張報告の復命書には、ニューヨークに歴史的な建造物が多い点に触れ「(前橋市で)区画整理が未実施の古い町並みも見方を変えれば歴史的な雰囲気を味わえる」などと記した。
 ただ、出張報告は八行にとどまり、包括外部監査報告書は「今後の施策を検討するに資するよう詳細な記載や提案が求められる。六十四万三千円の費用をかけた結果としては不十分」と指摘している。
 元部長は「(帰国後)忙しくて時間がなく、いいかげんさが出てしまった。監査の指摘はもっともで、長文の報告を添付するべきだった。今後はこの経験を生かしたい」と説明した。
 一方、市職員等の旅費に関する条例では、部長職が国内出張した場合の宿泊料の上限は一泊一万二千五百円で、海外の場合は国家公務員などの旅費を基準にする。ただ、元部長によると、条例は市の公務で出張する場合に適用し、今回のように外部から誘われた出張は上限の規定はない。
 元部長は「一泊四万円は条例などに違反はしていないが、規定に比べれば高い」と語った。

関連キーワード

PR情報

群馬の新着

記事一覧