医療従事者のワクチン接種がまだ始まらない「空白地帯」が東京にあった<新型コロナ>

2021年4月16日 06時00分

新型コロナウイルスワクチンのサンプル(米ファイザー提供)

 新型コロナウイルスワクチンの医療従事者への接種開始からまもなく2カ月。東京都台東区には15日、ようやく医療従事者向けのワクチンが届いた。区内の2つの病院では16日にも医療従事者への接種が始まる。来月中旬には65歳以上の高齢者の接種の予約受け付けを始める予定で、ワクチンの供給スケジュールが見通せない中、区はぎりぎりの対応を迫られる。

◆来ないワクチンに「願うことしか」

 15日に届いたのはワクチン2箱。1回目の接種をすぐに始めたとしても、2回目までは3週間を空ける必要があり、2回目の接種が本格化するのは5月10日ごろ。高齢者施設での入所者への接種が始まる時期と重なる。区幹部は「ぎりぎり間に合いそう」と言いつつも、「医療従事者への接種が遅れると、全体の接種計画が後ろにずれ込みかねない」と懸念する。「周辺の自治体と同じように、うちにも3月には届くと思っていたが、なぜこの時期になったか。今は滞りなく供給されることを願うことしかできない」と漏らした。
 都内でワクチン接種の対象になる医療従事者は、医師や看護師、技師ら約60万人。都によると、このうち、8日時点で1回目の接種を終えたのは9万8866人(16・5%)。2回目も終えた人は4万1843人。

◆遅い理由、都担当者は「たまたま」

 都は順次、ワクチンを医療機関に配分しているが、配分先は公表していない。配分先の決め方について都は、保管のためのディープフリーザー(超低温冷凍庫)がある「基本型施設」(都内約170カ所)からとし、その中でも過去のコロナ入院患者の受け入れ実績人数が多い施設から順に選定しているという。
 台東区内の医療従事者向けのワクチン配分が遅かったことについて、都の担当者は「たまたま台東区内の医療機関ではいずれもコロナ患者の受け入れ実績が少なかったため」としている。(加藤健太、小倉貞俊)

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