米国のケリー特使が中国を訪問、気候変動問題で目標の上積み迫る

2021年4月16日 06時00分
14日、上海で米国のケリー大統領特使を乗せてホテルに到着する車両(ロイター=共同)

14日、上海で米国のケリー大統領特使を乗せてホテルに到着する車両(ロイター=共同)

 【ワシントン=金杉貴雄、北京=中沢穣】バイデン米政権で気候変動問題を担当するケリー大統領特使は15日、訪問先の上海で、中国高官と会談した。気候問題担当特使、解振華かいしんか氏とみられる。バイデン政権の高官が訪中するのは初めてで、ケリー氏は世界最大の温室効果ガス排出国である中国に削減目標の上積みを迫る構え。米中は人権や台湾問題などで対立しているが、気候変動では継続的な対話の糸口を模索する。

◆「中国に責任負わせる方法見つけたい」

 ケリー氏は訪問前に米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビューで「排出量削減交渉で、中国に責任を負わせる方法を見つけたい」と説明。14日夜にはツイッターで「米国は間もなく野心的な新目標を発表し、他国にも目標強化を促す」と強調していた。
 ケリー氏と中国高官との会談は16日も行われる。中国共産党最高指導部メンバーの韓正かんせい副首相や、外交トップの楊潔篪ようけつち共産党政治局員らとも話す可能性がある。22、23両日には主要排出国による気候変動サミットをオンラインで開催予定で、米政権は開催前に中国側に働き掛けを強める狙いがある。
 地球温暖化対策の国際枠組みであるパリ協定に復帰した米国は近く、2030年までに05年比で温室効果ガスの排出量を50%前後削減するとの目標を打ち出すとみられている。従来目標を大幅に上回る。16日の日米首脳会談を前に、日本にも目標上積みを働き掛けている。

◆米元上院議員らは訪台、中国は反発

 一方、バイデン大統領の要請で台湾を訪れているドッド元上院議員やアーミテージ元国務副長官らは15日、台湾の蔡英文総統と総統府で会談した。ドッド氏は、バイデン政権が台湾の「信頼できる友人になる」とし、関係を発展させていく方針を示した。蔡氏は謝意を表明し、経済やエネルギー分野などでのさらなる協力関係を求めた。
 中国はこの訪台に反発しており、15~20日に台湾に近い海域で実弾演習を行うと発表した。

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