新境地を切り開いた52作家84点 日本画150年の歩み 県近代美術館で17日から企画展

2021年4月16日 07時19分

森田曠平「女神春秋 花鎮め」(1982年、県近代美術館寄託)

 明治から現代に至る日本画の百五十年の歩みをたどる企画展「日本画の150年 明治から現代へ」(東京新聞水戸支局後援)が十七日、水戸市千波町の県近代美術館で開幕する。所蔵・寄託品から五十二作家の八十四点を展示する。
 さまざまな分野で西洋化が進められた明治時代、画家たちも洋画の写実表現を取り入れ、新たな日本画を創出した。その志は、芸術の自由を標榜(ひょうぼう)した大正時代、古典が見直された昭和前期、敗戦で価値観が一変した戦後期を経て、現代へと受け継がれている。
 企画展は四章で構成。第一章「明治」では、東京から五浦(北茨城市)に移転された日本美術院で研さんを積んだ横山大観の「松月雪景(しょうげつせっけい)」や菱田春草の「帰漁(きりょう)」を紹介する。二人が五浦に移住する直前、師と仰ぐ岡倉天心と共に渡米し、現地で開催した展覧会に出品した作品だ。ホテルの部屋で制作され、西洋風に額装された。

横山大観「松月雪景」(1904年、県近代美術館寄託)

 第二章「戦前」では、細密描写を追求した速水御舟のスケッチ、第三章「受け継がれる美」では、女性像に独自の画境を示した森田曠平(こうへい)の「女神(めしん)春秋 花鎮(しず)め」、第四章「昭和戦後から現代」では、歴史上の人物が対象の「面構(つらがまえ)」シリーズで知られる片岡球子(たまこ)の「喜多川歌麿」が並ぶ。
 今瀬佐和美術課長は「それぞれの時代の新しい試みに注目して見てほしい」と話している。
 六月二十日まで。月曜休館(五月三日は開館、同月六日休館)。入館料は一般六百十円など。鑑賞の日時をオンラインで予約する「WEB整理券」(無料)を取得した人が優先。問い合わせは同館=電029(243)5111へ。 (佐藤圭)

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