<社説>「重点措置」拡大 連休見据え引き締めを

2021年4月16日 07時45分
 政府は新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」の適用対象に愛知、神奈川、埼玉、千葉県を追加する方針を決めた。「第四波」到来と見るべき状況であり、大型連休を前に気を引き締めたい。
 政府は十六日にも専門家の意見を聞き、正式決定する。
 十四日には愛知県で二百十六人、神奈川県で二百五人、埼玉県で百四十五人の感染が判明した。特に、愛知では一月二十八日以来、神奈川は二月六日以来の、二百人を超える感染者数だ。
 愛知県の大村秀章知事は十五日の会見で「すでに感染の第四波に入ったという認識で適用を要請する」と述べた。
 新規感染者の上昇が急カーブであることや、医療関係者から病床逼迫(ひっぱく)を危惧する声が強いことなどを考えれば、「重点措置」の要請は今、必要な対応であろう。
 期間は国が決めるが、愛知県は来週初めからスタートし、すでに「重点措置」が適用されている東京などに合わせて五月十一日までとする方向で調整している。
 それぞれの県の「重点措置」の対象区域は知事の判断で決める。愛知県は、中部地方有数の飲食街・錦地区を抱える名古屋市を指定する。飲食店に午後八時までの時短営業を求め、店の感染対策をチェックする見回り活動を実施する。要請に応じた店への協力金は売り上げに応じ四万〜十万円。同市以外では午後九時までの時短営業を求め、同様に二・五万〜七・五万円の協力金を支払う。
 「重点措置」は、国の指標で二番目に深刻な「ステージ3(感染急増)」が適用の基準であり、県全体での感染は深刻な状況といえる。四県では対象区域に入っていない地区の人たちも気を抜くことはできない。
 感染者は十四日に大阪で二日連続で千人を超えたほか、東京や神奈川でも緊急事態宣言解除後、最多を記録するなど、特に首都圏や関西圏の感染状況には極めて厳しいものがある。
 そんな折、ゴールデンウイークを丸ごと含む形で「重点措置」に突入することになる。行楽を計画している家族なども多いだろうが、人の移動は感染を拡大させる可能性が高いことを忘れず、延期を考えるなど、対策を講じてほしい。
 従来株に比べ感染力が強いとされる変異株の急増も気がかりだ。自治体は変異株の迅速な検査や医療提供体制の整備に全力をあげるべきである。

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