二酸化炭素の消火設備、相次ぐ事故 地下駐車場やボイラー室で

2021年4月16日 20時49分
地下駐車場で事故が起きたマンションのエントランスに集まった警視庁の捜査員=16日、東京都新宿区で

地下駐車場で事故が起きたマンションのエントランスに集まった警視庁の捜査員=16日、東京都新宿区で

 二酸化炭素(CO2)を放出する消火設備が原因で死傷者を出す事故は、駐車場やボイラー室などで相次いでいる。総務省消防庁は設備点検時だけでなく、設備近くで工事を行う際も専門家を立ち会わせるように再三注意を促してきたが、事故を防げなかった。
 東京消防庁によると、同様の事故は、最近5年間に同庁管内(稲城市と島しょ部を除く東京都内)で6件発生。今年1月に港区で2人が死亡し、昨年1月に台東区、2017年2月には千代田区でけが人が出ている。
 CO2を放出する消火設備は同庁管内の立体駐車場など約3500棟に設置されている。酸素濃度を下げて燃焼を防ぐため、水や消火剤に比べて電気機器を汚さずに済み、復旧が早い利点がある。窒素を放出する設備がより安全とされるが、今回の現場のような人の出入りが少ない場所は安価なCO2式が選ばれやすい。
 一般社団法人「日本消火装置工業会」(東京)によると、作業員がCO2を誤って放出しないよう作業前に元栓を閉めるなどして安全を確保するように求めている。担当者は「設備の専門知識がない作業員もいるため、設備近くで行う工事では必ず専門家の立ち会いのもとで行うべきだ」と話した。(天田優里)

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