政府のコロナ対策アプリ、運用見直し相次ぐ「COCOA」「五輪アプリ」…

2021年4月17日 06時00分
接触確認アプリ「COCOA」

接触確認アプリ「COCOA」

 政府が相次いでコロナ関連アプリの運用を見直している。ココアの不具合を受け、厚生労働省は事業の委託先企業を変更。東京五輪・パラリンピックの訪日観光客向けアプリでは、海外客の受け入れ断念に伴い機能の縮小を迫られた。

◆「COCOA」放置された不具合

 ココアの不具合を検証した厚労省の報告書は「厚労省と事業者間の責任や役割分担が不明確」だった点を問題が放置され続けてきた原因に挙げた。
 実際、開発を受注したパーソルプロセス&テクノロジー(東京)は、契約金額(3億9000万円)の94%で、別の3社に事業を再委託していた。外部から不具合の指摘があった際、パーソルは再委託先にその重要度の確認を依頼したとする一方、再委託先は「誰も意識していなかった」と話すなど、事業者間の責任が曖昧になった。アプリ開発の知識や人材に乏しい厚労省も管理しきれなかった。
 不祥事を受け、厚労省は今月から、ココアの委託先をパーソルから、3億1300万円でエムティーアイ(東京)に変更した。再委託比率は26%と「丸投げ」の構図は解消されたものの、業務に関わる企業は6社から7社に増えている。

◆「五輪アプリ」契約変更で機能縮小へ

 一方、東京五輪・パラリンピックの訪日観光客向けアプリでは、平井卓也デジタル改革担当相が16日の閣議後会見で、競技会場への入場時に活用する顔認証機能をなくすなど、委託先と契約変更の調整に入ったことを明らかにした。
 この「オリパラアプリ」事業は、73億1500万円でNTTコミュニケーションズやNECなど5社の共同事業体に委託されており、再委託先まで含めると約40社が関与している。アプリの機能縮小で、委託費をどれだけ減らすことができるかについて、平井氏は「精査中だ」として明かさなかった。
 オリパラアプリの見直しについて、大和証券の末広徹氏は「必要ないのであれば、決算で剰余金にして必要な政策の財源に回した方が良い。無理やり予算を消化しようとするのは望ましくない」と指摘している。(皆川剛、坂田奈央)

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