清水邦夫さん死去 劇作家、若者の苦悩描く

2021年4月17日 07時09分
 若者の苦悩やいら立ちを詩的なせりふで描いて人気を集めた劇作家の清水邦夫(しみずくにお)さんが十五日、老衰のため死去した。八十四歳。新潟県出身。葬儀・告別式は近親者で行う。
 早稲田大在学中に書いた戯曲「署名人」で注目され、劇作の道へ進んだ。一九六〇年代後半から七〇年代初めにかけて、東京・新宿の映画館を拠点に演出家蜷川幸雄さんとのコンビで活動。「真情あふるる軽薄さ」「ぼくらが非情の大河をくだる時」など、若者の政治的挫折に伴う心情を描いた作品を発表し、全共闘世代の熱狂的な支持を得た。
 その後、妻で俳優の故松本典子さんらと演劇企画集団「木冬社(もくとうしゃ)」を結成、自作を発表して演出も手掛けた。戯曲の代表作に、英国でも現地俳優により上演された「タンゴ・冬の終わりに」のほか、「エレジー」「楽屋」「弟よ」などがある。
 二〇〇二年に紫綬褒章、〇八年に旭日小綬章を受けた。多摩美術大教授も務めた。

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