<新型コロナ>3市に「まん延防止」適用決定 「いつまで繰り返すのか」 市民らに懸念と疑問

2021年4月17日 07時22分

「いつまで同じことを繰り返すのか」と苦悩を語る市川忠さん=川崎区のふぐ料理店「とん吉」で

 緊急事態宣言が解除された時にも心配する声があった感染の再拡大は現実のものとなり、解除から一カ月たたずに重点措置に。この繰り返しに飲食店経営者は天を仰ぎ、川崎市民からは自粛要請期間が大型連休に重なるタイミングに疑問の声も上がった。 (石川修巳、米田怜央、山本哲正)
 「何のために我慢してやってきたのか、分からなくなっちゃって」。川崎駅東口で、ふぐ料理店「とん吉」(川崎市川崎区)を営む市川忠さん(64)は、やるせない思いを口にした。
 三月に緊急事態宣言が解除され、やっと客足が戻り始めたところだった。ふぐ料理店でつくる県ふぐ協会理事長や飲食組合の支部長を務める立場から、再び「午後八時まで」となる時短要請にも、率先して対応するつもりだ。「この状況では仕方ない。ただ、いつまで同じことを繰り返すのか」との懸念はぬぐえない。
 コロナ禍で先行きが見通せない中、食材を余らせないようにするため、提供するメニューを絞るしかなかった。「父の代から約五十年やっているけれども、何のために商売をやっているのかって自問して…。店を続けるために、老後の金にも手を付けるしかない」
 横浜市屈指の飲み屋街、野毛地区では、居酒屋「鳥良」の店主の妻、簑島道子さん(69)が「せっかく営業を始められたけれど、感染が収まらないんじゃ仕方ない」と嘆いた。緊急事態宣言中は休業したが、解除後に再開し、少しずつ常連客が戻ってきたところだった。「お客さんには申し訳ないけれど、午後八時まででは商売にならない」。平日は再び店を閉める予定という。
     ◇
 まん延防止措置の期間は大型連休も含め、県をまたぐ不要不急の移動の自粛が求められる見通しだ。
 大型連休を利用して年一回、大阪にある夫の実家に帰省してきた川崎市宮前区の自営業女性(46)は、「昨年は帰れず、今年こそはと思っていたのに」と困り顔だ。昨年小学校に入学した子どもたちに会えずにいる八十代の親を思って夫は「あと何回会えるのか」と心配しているという。
 いったん規制を緩めた後の感染拡大が、家族でまとまった休みをとりやすい時期に重なることに不満も。「国は県をまたがないでと言う一方で聖火リレーは強行し、ちぐはぐな印象。五輪のため無理に宣言を解除したんじゃないかと疑問です」

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