「Z世代」がテレビ変える MXで今月スタート!「モーニングFLAG」

2021年4月17日 07時22分

堀潤キャスター


 TOKYO MXで今月スタートした「堀潤モーニングFLAG」(月−金曜午前7時)は、幼少期からインターネットがある環境で育った「Z世代」と呼ばれる若者の感性に重きを置く番組だ。毎回、主に20代のコメンテーターが日替わりで出演するなど、これまでにないスタイルを打ち出している。「テレビ離れ」が著しいとされる若い世代を取り込み、朝の報道・情報系番組に新風を吹き込めるか。 (谷岡聖史)
 一日の初回からこんな一幕があった。巨大なパフェなどを「デカ映えグルメ」として紹介したトレンド情報のコーナー。この日のコメンテーターで、NPO法人「あなたのいばしょ」の大空幸星(こうき)理事長(22)=写真=は「コロナ禍でのお店の創意工夫は素晴らしい。ただ同時に、フードロスの問題がある。ご飯を食べるのも苦しいという家庭もある」と食べ残しや経済格差にも遠慮なく切り込んだ。
 「ケーキが出てきたら『おいしい』って言うとか、僕もテレビのお作法にどっぷり漬かっていた。トレンドからでも社会問題が見える」と、ジャーナリストとしても活動する堀潤キャスター(43)は刺激を受けたという。
 スタッフも二十代が多く、風通しがいいのが番組の特徴だ。例えば、放送後には大量のごみとなってしまう紙の台本。大空理事長がペーパーレス化を提案すると、翌日からタブレット端末に変更した。
 Z世代は、一九九〇年代中盤以降に生まれ、インターネットが当然という環境で育った人たちを指す。SNSなどで自分の考えを発信することに抵抗がなく、社会問題への関心も強い。
 孤独な人の匿名相談に応じる「あなたのいばしょ」の大空理事長は「テレビには、僕らの問題意識を伝える場所がなかった。若者に対しての番組作りがされていないから、異世界のように感じられてしまった」と、テレビとの距離感を指摘する。
 番組に企画段階から携わってきた堀キャスターは、若者に料理させて未熟さを笑うような従来型の番組を例に、「テレビ業界の世代の偏りは大きい。(作り手が)いつも同じ世代、同じ感性になるのは怖い」と指摘する。「違う感性を持つZ世代はタッグを組むべき相手。上の世代の人たちにこそ見てもらいたい」と話す。
 開始から半月余だが、同じくコメンテーターで、政治プラットフォーム「PoliPoli」の伊藤和真代表(22)=写真=は「SNSを見ると、二十代の意見がここまで聞ける番組は初めて、といった反応がある。この番組はテレビ界の希望」と意気込む。政治家に要望を直接伝えるウェブサイトを立ち上げた起業家らしく、「番組外にコミュニティーを作り、若い世代に『自分たちの番組』と思わせたい」と、視聴者が番組に参加する仕掛けも構想しているという。

◆若者テレビ離れ 「平日連続10分以上見る」6割

 総務省情報通信政策研究所の昨年一月の調査によると、平日にテレビを連続十分以上見る人の割合は、十代が61・6%、二十代が65・9%で、いずれも年々低下している。一方、五十、六十代では90%前後で推移している。
 「堀潤モーニングFLAG」では、Z世代を中心とした二十九歳以下が「コメンテーターZ(ズ)」として日替わりで出演する。ともに慶応大生でもある大空、伊藤のほか、東京大医学部の上田彩瑛(20)、臨床心理士のみたらし加奈(28)、東京大クイズ研究会出身の林輝幸(23)、モデルで中央大生の湯上響花(ゆがみきょうか)(20)らが登場している。

堀潤(右)、田中陽南(ひな)の両キャスター=TOKYO MX提供

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