児童が感謝の恩返し 伊勢丹相模原店30日閉店で「お別れ会」

2019年9月28日 02時00分

お別れ会で伊勢丹相模原店の担当者(左)に贈り物を渡す児童ら

 相模原市で唯一の百貨店である伊勢丹相模原店(南区)が三十日に閉店する。間もなく営業終了となる中、二十七日には、地元の小学生が同店を訪れ、感謝の気持ちを込めて「お別れ会」を開いた。一方、閉店後の跡地利用は未定のままで、地元には懸念も広がっている。(曽田晋太郎)
 「二十九年間ありがとうございました」。同店の正面玄関前。市立谷口台小学校の三年生百四十六人が合唱などを交え、従業員に感謝の思いを伝えた。総合学習の一環で、地域で親しまれてきた同店に恩返ししようと企画。折り紙で作った花束や寄せ書きを贈った。
 伊藤陸翔(りくと)君(8つ)は「家族と何度も来たのでなくなってしまうのはさみしいけど、感謝の気持ちがしっかり伝えられてよかった」と満足そうに話した。同店の本間英雄総務部長は「とてもうれしく感動した。(閉店まで)残り四日間、最後まで応援してほしい」と語った。
 一方で、本村賢太郎市長は同日の市議会一般質問の答弁で、跡地について、親会社の三越伊勢丹ホールディングスの杉江俊彦社長から二十三日に「野村不動産を優先交渉権者として売却に向けた調整をしている」と聞いたことを明かした。
 同店は一九九〇年の開店以来、小田急相模大野駅周辺地域のにぎわい創出に貢献してきた。閉店に伴う地域経済への影響が懸念されていて、森多可示副市長は「まちづくりへの市の考えを理解し、実現してもらえるよう、粘り強く求めていきたい」と答弁した。
 近隣の四商店街でつくる同駅周辺商店会連合会の中田克己会長(58)は取材に、建て替えになればその期間中、にぎわいが失われる不安があるとしつつ「地元の意見も取り入れ、街に人が集まる跡地利用の実現を働きかけてほしい」と市への要望を語った。

閉店を控えた伊勢丹相模原店=いずれも相模原市南区で

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