「中国の挑戦を受けて立つ」とバイデン氏 半世紀ぶり、共同声明に「台湾」と明記<日米首脳会談>

2021年4月17日 20時55分
16日、ワシントンのホワイトハウスで、会談後、共同記者会見するバイデン米大統領(右)と菅首相=共同

16日、ワシントンのホワイトハウスで、会談後、共同記者会見するバイデン米大統領(右)と菅首相=共同

 【ワシントン=金杉貴雄】菅義偉首相は16日午後(日本時間17日午前)、バイデン米大統領とホワイトハウスで初の首脳会談を行った。共同声明には、中国が軍事的圧迫を強める台湾問題について「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、平和的解決を促す」と明記した。新型コロナウイルス対策での連携や気候変動問題への行動などでも一致した。
 日米首脳の共同文書での台湾言及は、1972年の日中国交正常化前となる69年に、佐藤栄作首相とニクソン大統領が出した共同声明以来で約半世紀ぶりとなる。

◆菅首相、香港やウイグル問題も「懸念を共有」

 首脳会談後の共同記者会見で、バイデン氏は「東シナ海や南シナ海などの問題で中国の挑戦を受けて立つ」と強調。首相も「インド太平洋と世界全体の平和と繁栄への中国の影響について話し合った。強制や脅迫で現状を変えようとするいかなる試みにも反対することで一致した」と語った。
 共同声明で両首脳は、東シナ海での一方的な現状変更の試みや南シナ海での不法な海洋権益主張に反対するとともに、香港や新疆ウイグル自治区などでの中国の人権状況についても「深刻な懸念を共有する」とした。
 多くの犠牲者が出ているミャンマー情勢では、国軍による市民への暴力を強く非難し、暴力の即時停止と民主主義の回復を求めた。
 沖縄県・尖閣諸島に関しては、米国による防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象と再確認した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾ぎのわん市)の名護市辺野古への移設を進めることも確認した。

◆拉致問題への関与、ワクチン協力を確認

 北朝鮮問題では、北朝鮮の完全な非核化に取り組むと強調。バイデン氏は拉致問題の即時解決への米国の関与も強調した。
 気候変動対策では、温室効果ガス削減の2030年までの目標を定め行動することで一致。脱炭素化とクリーンエネルギーに関する日米気候パートナーシップを立ち上げ、新型コロナワクチンの世界規模での供給でも協力するとした。半導体を含む重要なサプライチェーン(部品の調達・供給網)でも連携する。
 政権発足以来、バイデン氏が外国首脳と対面で会談したのは首相が初めて。

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