「再生エネ軽視」のツケ、どうする日本 温暖化対策、目標上積み迫られる<日米首脳会談>

2021年4月17日 22時23分
東京電力福島第一原発=福島県大熊町で、本社ヘリ「おおづる」から

東京電力福島第一原発=福島県大熊町で、本社ヘリ「おおづる」から

 【ワシントン=吉田通夫】菅義偉首相は16日のバイデン米大統領との首脳会談で「気候パートナーシップ」を結んだ。しかし、記者会見で見せた「世界をリードする」との威勢とは裏腹に、温暖化対策を重視するバイデン米大統領に押されて温室効果ガスの削減目標の上積みを迫られているのが実情だ。
 日本政府は2030年の削減目標を「13年度比26%減」としてきた。しかしバイデン政権の発足を受け、にわかに上積みを検討。45%減とする案が有力だが、米国では米政府関係者の話として「菅首相は50%減を表明すると期待されている」と報じられるなど米側は圧力を強めている。
 パートナーシップでは温暖化対策のため、新興国などへ「再生エネを迅速に普及させる」とうたった。他国に求める以上は日本国内での迅速普及も必要になるが、政府は東京電力福島第一原発の事故後も原発を重要な「ベースロード(基幹)電源」と位置付け、再生エネは制限されてきた。
 この間に欧州を中心に世界では再生エネ導入が加速。国際エネルギー機関(IEA)によると、20年の発電に占める再生エネの割合は日本の22%に対し、同じ島国の英国で45%、アイルランドも41%にのぼる。
 再生エネに詳しい京都大の安田陽特任教授は「日本のエネルギー政策は科学的な方法論に基づいておらず、再生エネの導入に積極的でもなかったため大きく出遅れた」と指摘。「ベースロード電源など古い発想から抜け出せないと、再生エネの技術から取り残される」と警鐘を鳴らす。

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