横浜中華街の160年 市内で企画展 関東大震災、戦後の闇市、発展・・・

2021年4月18日 07時21分

横浜中華街の古写真などが並ぶ会場=横浜市中区で

 幕末の開港後に中国からの入国者が横浜の居留地に集住し始め、その後観光地化して現在の横浜中華街(横浜市中区)が形成されるまでの過程をまとめた企画展「横浜中華街・160年の軌跡 この街が、ふるさとだから。」が、横浜市中区の横浜ユーラシア文化館で開かれている。原則月曜休館、7月4日まで。 (志村彰太)
 会場には、古写真や閉店した中華料理店の食器、工事の際に出土した遺構、華僑へのインタビュー記録など240点を展示。横浜中華街を舞台に華僑史研究を30年以上続ける伊藤泉美副館長が「研究の集大成」として企画した。
 内容は3部構成。このうち「横浜中華街の軌跡」では開港後から太平洋戦争前の横浜中華街の写真の横に、同じ角度で撮った現在の写真を並べ、街の変化を一覧できるようにした。関東大震災(1923年)で崩壊した建物やその後の復興、戦後の闇市の様子、経済発展に伴い観光地化していく過程を紹介している。
 「暮らしを支える職業」では、1903年に貿易商を興したものの、関東大震災を経て「すぐに稼げる仕事」(伊藤副館長)を求めて料理店に業種を転換した「安楽園」(2011年閉店)や、1867年創業とされる「大徳堂漢方薬局」(2013年閉店)で使われた道具や食器などを並べた。100年前に横浜中華街で製造された「周ピアノ」も展示している。
 ほかに、横浜で生まれたが台湾出身と見なされ、2003年まで「無国籍」とされた陳天璽(ちんてんじ)・早稲田大教授ら6人へのインタビュー記録もある。伊藤副館長は「それぞれの人生に、横浜中華街の歴史が投影されている。苦難を乗り越えて歴史を積み重ねた街の姿を見てほしい」と話している。

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