市川・旧陸軍施設「赤レンガ」活用法は 市民団体若手4人が提案 「まちのアトリエ」、「村」に

2021年4月18日 07時21分

「赤レンガ」の外観(赤レンガをいかす会のDVDから)

 市川市国府台に残る旧陸軍施設「赤レンガ」の活用方法を提案する講演会が、オンラインで行われた。主催したのは、市民団体・赤レンガをいかす会の若手でつくるユース部の男女四人。敷地一帯を「まちのアトリエ」として活用する案のほか、開放的な広場「赤レンガスペース」や、市民参加で新たな赤レンガ建築を建てる「赤レンガ村」の創出などのアイデアが披露された。 (保母哲)
 ユース部は、大学で建築や市川の歴史を学んだ有志で二〇一九年に発足した。貴重なこの建築物を知ってもらおうと、毎月の勉強会のほか、パンフレットの作成や会員制交流サイト(SNS)での情報発信などを続けている。今回の講演会で提案した四人は現在、会社員や大学院生。
 コロナ禍のため、ビデオ会議システム「Zoom」を使った講演会で四人は、歴史的建築物である赤レンガには、戦争遺産としての歴史的価値▽明治前期のレンガ造りである建築的価値▽市川が発展する契機となった社会的価値、があると解説。
 まちのアトリエ案では、市川の歴史や文化を展示するギャラリーにするとともに、敷地内では美術・音楽活動ができる場にする。赤レンガ村案では、レンガの生成や建物の建設、完成した建物内部を生活空間とすることなどをスライドを交えながら紹介した。
 発表の様子は三月二十一日、市川市内からオンラインで発信され、参加した市民や建築が専門の大学准教授らとの意見交換も行われた。
 赤レンガは老朽化が進んでいることから、四人は「こうした提案がきっかとなり、保存と活用に向けた動きが具体化すれば」と期待。いかす会共同代表の高木彬夫(あきお)さんは「赤レンガを私たち市民のためのよりどころとして活用できるよう、今後も活動を続けたい」と話した。
<市川に残る「赤レンガ」> 明治時代前期に建てられたとみられる建築物。間口約20メートル、奥行き約8メートルの2階建て。旧陸軍の下士官候補養成機関「教導団」などが置かれ、武器庫として使用された。陸軍施設を伝える唯一の建物で、第2次大戦後から2002年までは県血清研究所の施設だった。レンガは上方から見ると正方形のように組まれており、全国的にも数少ない「フランス積み」が特徴。施設は現在閉鎖されており、見学できない。

オンライン講演会で「赤レンガ」の活用方法を提案するユース部の4人=市川市で


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