インドで連日20万人感染 ガンジス川沐浴でもマスク着けず拡大、「母なる川が守る」かなわず

2021年4月19日 21時21分
 【バンコク=岩崎健太朗】インドで、新型コロナウイルス感染の第2波が急拡大している。14日以降、1日あたり20万人超の新規感染が続き、19日に米国に次ぎ2カ国目となる累計1500万人を突破。1つのウイルスに2つの変異がみられる「二重変異株」が確認されており、一部の専門家は「高い感染力を持つ可能性がある」と警鐘を鳴らしている。
 インドでは1日当たりの新規感染が昨年9月に10万人近くまで上昇したが、今年2月には1万人以下に抑え込んでいた。しかし、4月から過去最悪を更新し続け、保健省の19日の発表では27万4000人近くに達した。
 地元メディアによると、減少局面に入った昨年秋ごろ、専門家らが「実際は億単位がすでに感染したとみられ、今後『第2波』は起きない」と楽観視。1月からワクチン接種も始まったことで警戒意識が薄れた。AFP通信によると、北部ウッタラカンド州でのヒンズー教の大祭「クンブ・メーラ」には、マスクを着けない人たちが大挙してガンジス川で沐浴。関係者は「母なる川が巡礼者をコロナから守る」と話したが、12、13の両日で計1000人以上の感染者が出た。
 さらに、昨年末に見つかった「二重変異株」の影響も指摘されている。すでに欧米など各国で見つかり、政府は「感染拡大との関連は確認中」としているが、「高い感染力や免疫回避力があり、調査サンプルで見つかる割合も増えている」と指摘する専門家もいる。
 政府は今年に入り「インドのワクチンが世界を救う」と号令をかけ、周辺の途上国などに無償供与や安価で輸出する「ワクチン外交」を進めていたが、国内向けを優先させるために輸出を制限。13日にはロシア製の「スプートニクV」の緊急使用を承認して5月から現地製造に入るほか、米国製ワクチンの輸入も検討している。
 モディ首相は17日、中央と地方の政府高官と会議で「検査、追跡、治療に代わるものはない」と強調し、不足する治療薬や病床の確保をあらためて指示。感染者が多い商都ムンバイのある西部マハラシュトラ州や首都ニューデリーなどで厳しい行動制限を敷くなど対応に追われている。

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