菅首相、宣言出しても「五輪に影響ない」 たびたび示した感染収束への決意は裏目続きなのに…

2021年4月22日 06時00分
 新型コロナウイルス感染拡大の「第4波」を受け、政府は3度目の緊急事態宣言を発令する方針だ。菅義偉首相は1カ月前に前回の宣言を解除する際、「感染拡大を2度と起こしてはいけない」と固い決意を語ったばかりだが、結果につながっていない。それでも首相は、東京五輪・パラリンピックの開催には依然として強いこだわりをみせている。(清水俊介)

◆「1カ月後に必ず事態改善」も解除は2カ月半後

 首相は就任以降、感染収束に向けた決意をたびたび語りながら、結果は裏目に出ている。
 昨年10月の臨時国会では、所信表明演説で「爆発的な感染は絶対に防ぐ」と表明。結局は「第3波」が来て、年明け早々に2度目の宣言発令を決断した。2度目の発令時には「1カ月後に必ず事態を改善させる」と強調したが、全面解除は2カ月半後になった。
 首相としては、感染拡大を食い止めるため、国民に不要不急の外出自粛を要請したり、店舗に営業時間短縮を要請したりして負担を強いる以上、決意や目標を明確に示すことで理解を求めるしかなかった。
 政府の緊急事態宣言の発令や解除の判断には、東京五輪もリンクしている。3月21日で2度目の宣言を解除したのは、25日からの聖火リレー開始を意識していたとされる。
 首相は今月20日夜、3度目の宣言発令に関し「状況を踏まえて、判断する」と説明。記者団から「宣言を出した場合、東京五輪の開催に影響はあるか」と問われ「ないと思っている」と語った。

◆五輪開催への影響懸念でまん延防止も…

 政府はコロナ対策の最後の一手となる宣言発令が五輪開催の機運に水を差すことを懸念。今月に入って、宣言に準じた対策が可能な「まん延防止等重点措置」を出し、感染拡大を抑えながらワクチン接種を進める戦略を描いてきた。
 だが、感染拡大の傾向は続き、3度目の宣言発令が不可避に。一方で、ワクチン接種は五輪の期間までには完了しそうにない。
 首相は21日の参院本会議で、ワクチン接種が進まない中での五輪開催に野党が疑問を呈したのに対し「ワクチンを前提としなくても安全安心な大会を実現できるよう、感染対策をしっかり行っていく」と強調した。

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