「東京の3度目緊急事態宣言は不可避」 変異株への対策遅れれば大阪の二の舞と口そろえる専門家

2021年4月21日 22時11分
舘田一博理事長

舘田一博理事長

 大阪府では重症病床が不足する事態に陥り、東京都も後を追う形で医療体制が逼迫ひっぱくしつつある。日本感染症学会の舘田一博理事長は「死亡率2%なら、感染者1000人で20人亡くなる」と事態の深刻さを口にした。

◆「大阪は3月下旬に対策すべきだった」

 大阪で感染者急増の要因となっているのが「N501Y」変異株だ。舘田氏は3月下旬には大阪ではまん延防止等重点措置を適用し、変異株対策をすべきだったと指摘する。
 この変異株が急増中の東京都も大阪に遅れて12日から重点措置が適用されたが、新規感染者は増え続ける。より強い対策をしなければ、都立駒込病院の今村顕史医師は、東京でも「(今後)2週間くらいで、通常医療との両立ができない数字までいってしまう」と険しい表情を浮かべる。
 29日からはゴールデンウイークが始まる。行楽で各地がにぎわうと、感染をさらに広げるとして、舘田氏は「どこかで『ハンマー』を打たなければいけない」と訴える。

◆2度目の宣言より強い制限が必要

 重点措置は「メッセージが伝わらなかった。『準』(緊急事態)みたいな形になってしまった」(舘田氏)。反省を踏まえ、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会のメンバーからは、2度目の緊急事態宣言よりも強く、昨年の宣言のように人流の70~80%抑制を目指す対策を求める声が上がる。
 日本医師会の釜萢かまやち敏常任理事は、都内の1日当たり新規感染者が100人未満になるまで対策を続けるべきだとの考えを示した。期間の目安は「3週間から1カ月」。ただし、市民には自粛疲れがみられ、どこまで人流を抑えられるかは見通せない。
 休業要請は経済への打撃も大きい。釜萢氏は「非常に痛みを伴う。理解が得られるかどうかを、しっかり踏まえなければいけない」と市民の協力を求めた。(藤川大樹、原田遼、太田理英子)

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