コロナ禍での衆院議員任期延長や国会オンライン会議など議論【衆院憲法審査会自由討議要旨】

2021年4月22日 18時44分
 衆院憲法審査会で22日行われた各党による自由討議の要旨は次の通り。(国民投票法改正案に関する法案審議部分は省略)

国民投票法改正案の審議と各党の自由討議が行われた衆院憲法審査会

 新藤義孝氏(自民)国会議員の任期延長は、コロナ禍の厳しい状態でも国権の最高機関を機能させるためのもの。国会の定足数、オンライン会議の問題も議論しなければならない。この提案は既に自由討議で行ったが、なかなか議論できないのは忸怩じくじたる思いだ。
 山花郁夫氏(立憲民主)国民投票と選挙の投票は、場合によって異なった視点が必要ではないか。選挙の場合は任期満了で議会に議員がいないということがあってはならず、早期確定の要請は間違いなくある。だが国民投票は多少ずれても大きな支障が生じることはあまり想定できない。公職選挙法から(国民投票法に)置き換えて大丈夫なのか検証する必要がある。
 北側一雄氏(公明)任期満了直前に感染症の著しいまん延などで国政選挙の実施が困難となることが想定される。任期満了で衆院議員は全員、地位を失う。憲法45条で任期は4年と明記しているからだ。国家の危機時に衆院が機能しなくていいのか。任期延長は憲法改正が必要になる。その是非の議論が必要だ。
 赤嶺政賢氏(共産)世論は改憲が政治の優先課題だとしていない。安倍晋三前首相自身が退任会見で「国民的な世論が十分に盛り上がらなかった」と述べている。2015年6月、審査会で3人の憲法学者が安全保障関連法制は憲法違反だと述べ、「憲法を壊すな」と国民の声がわき上がり、1年半も審査会を動かさなかったのは自民党ではないか。国民が改憲を望んでいない以上、審査会は開くべきではない。
 足立康史氏(維新)新型コロナ感染症のまん延という脅威に対応する中で、緊急事態条項にかかる議論を今こそ深める必要がある。そのためにも国民投票法改正案の速やかな可決、成立を図り、憲法改正議論にかかる実質的な審査に入るべきだ。
 山尾志桜里氏(国民民主)コロナ禍の進行中に憲法との問題を洗い出し、国際社会がどう対応しているか調査を開始すべきだ。落ち着いたら、調査に基づいてコロナ特別措置法改正、憲法での緊急事態条項の具体的な検討を進める。併せて、緊急事態での人権救済問題を解決するのに有効と考えられる憲法裁判所の議論を進めるべきだ。
 船田元氏(自民)憲法改正に関するテレビCMの問題では、民放連が2年前に意見聴取で量的(自主)規制を現時点で考えていないと答弁し、驚いた次第だ。そのことで国民投票法そのものが欠陥だとは考えていない。
 斎藤健氏(自民)衆院議員の任期は公職選挙法で最長1カ月延ばせるが、憲法で4年としか書いてないものを法律で延ばせるか憲法上の大議論を惹起じゃっきしかねない。憲法上疑義のある状況でいろんな意思決定をして本当にいいのか。半年後にも起こり得る。立憲主義を標ぼうする政党こそ、この問題をはっきりさせるべきだ。
 奥野総一郎氏(立民)(改正案の)7項目の採決を急ぐことは、CM規制や外国人寄付の問題で結論を得るつもりが本当にあるのかと疑念に思う。安倍前首相が自民党憲法改正推進本部の最高顧問に就任するとの報道がある。CM規制等そっちのけで(9条改憲など自民党の)改憲4項目の議論に走る懸念もある。
 柴山昌彦氏(自民)英国(議会)などでは当たり前のようにオンラインで審議、投票している。日本では憲法56条のもと班分けをして実際に議論し、全員で採決する状況だ。デジタルトランスフォーメーション(デジタル化による社会の変容)といった時代の大きな流れを経ているのに、全く議論が進捗しんちょくしていないのは由々しき状況だ。

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