医師「患者のため思えば、仮釈放を」 入管収容のスリランカ女性を死亡2日前に診察

2021年4月22日 20時05分

◆法務省の中間報告では触れず

 名古屋出入国在留管理局で先月、スリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が、収容中に死亡した問題で、死亡する2日前に診察した医師が、仮放免を勧める診療状況を入管に報告していたことが分かった。法務省が9日に公表した中間報告では、医師が仮放免の必要性を指摘したことは書かれていなかった。

名古屋入管で収用中に亡くなったウィシュマさん「日本の子どもに英語を教えたい」と来日。子どもが大好きだったという(遺族提供)

 ウィシュマさんは不法残留となった後、退去強制命令を受け、昨年8月に収容され、今年1月から体調不良を訴えていたが、3月6日に搬送先の病院で死亡が確認された。
 関係者によると、死亡2日前の3月4日に診察した精神科の男性医師は「診察時、患者はぐったりしているが、話は何とかできていた」などと診察記録に記載。詐病やいわゆるヒステリーの可能性も指摘しつつ、「患者が仮放免を望んで心身に不調を呈しているなら、仮放免して良くなることが期待できる。患者のためを思えば、それが一番良いのだろうが」と記した。
 本紙は法務省に問い合わせているが「担当者は不在」として回答を得られていない。この医師は本紙の取材に「コメントは差し控えます」と話している。

◆オンライン署名 計12万4000筆を提出

入管法改正の阻止と外国人への在留特別許可の付与を求める二種類の署名約12万4千筆を、佐藤淳審議官(左)に提出する支援団体幹部と超党派の野党議員ら=22日、出入国在留管理庁内で

 「移住者と連帯する全国ネットワーク」など6団体と超党派の野党議員らは22日、入管難民法改正阻止と外国人への在留資格の付与を求める2種類のオンライン署名計約12万4000筆を出入国在留管理庁に提出した。(望月衣塑子)

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