霞が関官僚「残業代、正しく支払われてない」 316人中89人が民間調査に回答

2021年4月23日 06時00分
 中央省庁で働く国家公務員の長時間労働が指摘される中、民間企業の調査に応じた国家公務員の約3割が、「残業代が正しく支払われていない」と答えた。国家公務員の残業代をめぐっては1月、河野太郎行政改革担当相が会見で、麻生太郎財務相の理解を得たとして、全額の支払いを徹底する方針を示していた。(坂田奈央)

◆財務省、厚労省で顕著

 働き方のコンサルティング会社「ワーク・ライフバランス」(東京)が3月16日から4月5日まで、国家公務員を対象に調査を実施。20~50代の316人が回答した。
 3月給与に関し「残業代がすべて正しく支払われたか」と聞いたところ、28.2%(89人)が「支払われていない」と回答。省庁別で支払われていない割合が最も高かったのは財務省(73%)で、厚生労働省(52%)が続いた。

◆「テレワーク残業は認められない」「超勤の証拠不十分」

 また、長時間労働の要因が国会対応にあることを念頭に、「1~3月の緊急事態宣言中に国会議員の質問通告2日前のルールが守られていると感じるか」と質問すると、「全くそう思わない」「思わない」が85%を占めた。対面での説明にこだわる議員が少なくないという。
 自由回答では「テレワークの残業は基本的に認められないと言われた」、「超勤時間のエビデンス(証拠)が不十分と突き返された」、「過少申告を求められた」などの声が目立った。
 国家公務員の残業時間をめぐっては3月末、「過労死ライン」の月80時間を超えた職員が、昨年12月~今年2月の3カ月間でのべ6532人いたことが判明した。2021年度の国家公務員採用試験は、総合職の志望者が14.5%減少し、5年連続で減り続けている。
 小室淑恵社長は「優秀な人材が集まらなくなれば、政策の質が低下し、国益が大きく損なわれる恐れもある」と早急な改善を求めた。

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