ホストタウン、増す負担 コロナや地域交流の対応 五輪・パラで三島市など

2021年4月23日 08時04分

ポルトガル語に翻訳したマニュアルをチェックする浜松市国際課の職員ら=同市で

 開幕が近づいている東京五輪・パラリンピックで、海外から選手や関係者を受け入れるホストタウンの負担が増している。新型コロナウイルス禍での大会とあって、本来の目的だった市民と相手国との交流促進に加えて、感染防止策の作成など過去の五輪ではなかった作業が求められるからだ。 (酒井大二郎、山本晃暉)
 県内では二十一日現在、十八市町が十六の国・地域のホストタウンに登録している。
 三島市では、米国の男子バレーボールチームの約三十人が事前合宿を予定している。同市は期間中、毎日、選手のPCR検査を実施するなど細心の注意を払う。コロナ禍の前は、選手の三嶋大社参拝も計画していたが、関係者が感染するリスクもあり中止の方向だ。
 地元の子どもたちと、選手たちとの直接の触れあいは難しいため、市は小学校で児童らの応援メッセージの動画を撮影し、選手たちの練習中に、スクリーンで映像を流す計画だ。またオンラインでの交流も検討している。
 担当者は「米バレーボールチームはメダルをとる可能性がある強豪で、子どもたちにとってまたとない機会。可能なら、安全な距離を保ち、選手の練習を見学できるようにしたい」などと話した。
 浜松市で進めているのが「選手等受け入れマニュアル」の策定。感染を防ぐための「選手たちの行動計画書」で、各競技のチームごと、朝から晩までの選手たちの過ごし方、ホテルから練習会場への移動方法などを一日ずつ予定を立てて書き込む。
 同市にはブラジルから柔道など五輪の七競技、パラリンピックの十九競技で計二十六競技の最大五百六十人ほどが訪れる。マニュアルをポルトガル語に翻訳する必要もある。作業に携わる日系ブラジル人二世で国際課の石井由貢(ゆみ)さんは「コインランドリーが『洗濯機は硬貨で動く』と訳されても選手たちは意味が分からない。分かりやすい言い回しに置き換えることが必要」と、気を引き締める。
 国内の感染拡大も懸念される。担当の一人は「浜松での事前合宿をキャンセルして直接、選手村に入るチームも出てくるかも」と気をもむ。選手と市民の交流は、コロナ禍であっても簡単にはあきらめられない。距離を置いて練習を見学するのが難しい会場では、カメラで撮影し、市内の小学校などへリアルタイムで配信することも検討する。

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