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【千葉】

千葉市・受動喫煙防止条例 問われる周知、実効性

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 従業員のいる飲食店は、客席面積にかかわらず原則禁煙とする千葉市の受動喫煙防止条例が十九日、千葉市議会で全会一致で可決、成立した。東京五輪・パラリンピック開催年の二〇二〇年四月に施行される。市内で取材した飲食店経営者の多くは規制内容を知らず、風営法適用の店は努力義務にとどめるなど「抜け道」もあり、条例の周知と実効性が問われている。 (黒籔香織)

 「よくやった」。中央区のJR千葉駅近くでコーヒー店を営む仲野慶さん(40)は、条例を好意的に受け止める。店内は一二年のオープンから禁煙。「自信を持っているメニューが邪魔される。迷惑に思う人の気持ちも知ってほしい」と話す。

 中央区で老舗喫茶店を営む武田博夫社長(77)は、今年から午前十一時〜午後一時を禁煙にした。「昔はコーヒーとたばこはセットだった」と話す武田社長。三年前に肺がんを患ってから自身は禁煙しており「時代の流れかな。寂しいけれど、仕方ない」と語る。

 中央区でビストロ店を営む刈米稔さん(48)は開店から約十年後の一一年、店内を全面禁煙にした。売り上げは一時落ち込んだが、客層が変わったことで、その後、持ち直した。妊婦や子ども連れの客に「こういう店を探していた」と言われ、禁煙店だからこそのニーズを実感したという。

 刈米さんは、客に店外で吸うよう促しても、店の敷地の境界があいまいな場合、店同士でトラブルになるのではと心配する。

 「店主が決めるべき店の空間に規制が入るのは、釈然としない」。中央区で創作居酒屋を営む小川哲郎さん(53)は話す。店内の動線に影響が出るため、店内に喫煙専用室を造らないつもりだ。このため、今後、店内の禁煙化に「従わざるを得ない」と漏らす。

 千葉市は全面禁煙に切り替える飲食店に、喫煙室の撤去や壁紙の貼り替えなどの改修費の一部を補助する方針。新たに職員を雇用するなどして専門部署を作ることも検討。違反の通報を受けた店には、職員が出向いて指導を行うとしている。県飲食業生活衛生同業組合理事長の小山内仁(ひとし)さん(73)は「監視し合って、まるでスパイのよう。誰が通報したんだなどともめて問題が起きる」と指摘する。

ランチタイムの禁煙を表示する喫茶店の店員=千葉市中央区で

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