東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 記事一覧 > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

「区域外避難」合理性など争点 福島原発事故 第二陣訴訟 14日、地裁判決

「個々の状況を見て、避難者の実態に即した判決を出してほしい」と話す原告の女性=千葉市中央区の千葉県弁護士会館で

写真

 東京電力福島第一原発事故に伴い、福島県の避難指示区域外から千葉県内に避難している六世帯十九人が国と東電に計約二億四千七百万円の損害賠償を求めた集団訴訟(第二陣訴訟)の判決が十四日、千葉地裁で言い渡される。

 事故を巡る集団訴訟は全国で約三十件起こされ、これまでに八件の一審判決が出され、二〇一七年九月の千葉地裁判決(第一陣訴訟)だけが、国の責任を否定。二陣訴訟の判決が国の責任をどう判断するかが注目される。訴訟では、国や東電が津波を予測でき、対策を取っていれば事故を防げたか▽避難指示区域外からの避難の合理性−などが争点。原告側の代理人弁護士は「国と東電は津波を予見でき、対策をしていれば事故は防げた。今も放射線量は高く、避難には合理性がある」と主張している。

◆家族で福島から避難の女性 判決への期待語る

 「国と東京電力には一人一人の避難者の状況を見て責任を果たしてもらいたい」。原告の一人で、二〇一一年三月末に福島県から千葉県に夫と二人の子どもと一緒に避難した四十代の女性は、判決への期待を語った。

 事故の六年前、福島県内に夫婦で二階建ての住宅を購入した。庭で自転車に乗ったり、サッカーをしたり…。楽しい思い出の詰まったその家は、互いの実家にも近く、ついのすみかになるはずだった。

 事故が起きたのは長女と長男が小学生の時。自宅は避難指示区域外にあったが、放射能汚染の恐怖から、茨城県や神奈川県などの親族宅を転々とし、千葉県内にたどり着いた。

 慣れない土地での生活で、長女は学校から帰ると部屋に閉じこもり、長男は同級生から「福島に帰れ」と言われ、泣いて帰宅したこともあった。女性は「子どもには不安を与えるばかりで、本当に申し訳ない」と涙をこぼす。

 十四日の千葉地裁判決を控え女性は言う。「子どもを守るため、この生活を守るために原告になった。避難区域内からの避難者か区域外からの避難者かどうかで線引きすることなく、避難者の実態に即した判決を出してほしい」

 福島第一原発から約六十キロ離れた福島市内から千葉市内に避難した原告団代表の羽田典子さん(63)は「コミュニティーも人間関係も今まで築き上げてきたものは原発事故ですべてなくした。判決では国や東電の責任を認めてほしい」と話した。 (山口登史)

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報