東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 記事一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

鴨川のメガソーラー開発 県の許可に住民ら反発

旧鴨川有料道路沿いのメガソーラー建設予定地。森の向こうに鴨川市内の建造物がうかがえる=鴨川市池田で

写真

 鴨川市池田の山林に計画中の大規模太陽光発電所(メガソーラー)を巡り、地元住民らが反発を強めている。四月に県の開発許可が出たが、住民側は事業者から十分な説明がないとして、環境破壊を懸念する。業者側は今後、説明会の開催を検討しており、住民側とどこまで歩み寄れるかが焦点となる。 (山田雄一郎)

 「質疑応答が十分しかないのか」「ここでたくさん(スライドを)見せられても分からない」

 昨年四月二十日、市民会館で開かれた住民説明会は、冒頭から住民側から不満が噴出した。説明に当たったのは、太陽光発電業者「A−スタイル」(埼玉県川口市)の役員ら数人。同社は、メガソーラー事業者「AS鴨川ソーラーパワー合同会社」(東京都千代田区)の中核をなす。亀田郁夫鴨川市長も出席し、A−スタイル側に資金計画や安全性を明確にすることなどを求めた。

 建設予定地の森林は、過去にリゾート開発計画が持ち上がったが、所有していた中堅ゼネコンが経営破綻。二〇一五年にA−スタイルが取得した。一七年六月の鴨川市議会一般質問でメガソーラー計画が取り上げられ、地元住民の知るところとなった。

 広範囲の森林が伐採されるため、環境破壊を懸念する反対住民が、一八年三月に「鴨川の山と川と海を守る会」(勝又国江代表)を結成。河川の水質悪化を危惧する鴨川漁協も呼応した。県に計画中止の要望書や反対署名を提出してきた。

 県は四月、工事の状況を監視し、事業者に住民への説明を求めた上で、森林の開発を許可。鴨川市も、事業者と、住民説明会の開催や環境への配慮などの要望履行を着工要件とする協定を締結したことで事業は本格的に動き出すことになった。

 A−スタイルは本紙の取材に文書で回答を寄せ、「住民の懸念や不安を真摯(しんし)に受け止め、計画や(事業の)進み具合に応じて説明会や見学会を開く」とした。一方の「鴨川の山と川と海を守る会」の勝又代表は、市が協定締結を公表しなかったことなどから「市と一緒に問題を解決しようと話し合っていたのに、裏では業者と話がついていたということ。いかがなものかと思う」と不信感を抱く。

<鴨川市池田のメガソーラー計画> 鴨川〜君津を結ぶ旧鴨川有料道路沿いに建設予定。事業面積250ヘクタール。森林伐採面積は146ヘクタールで、東京ディズニーランドの3倍の広さ。発電出力約10万キロワット。2022年の運転開始を見込む。森林開発のメガソーラーとしては国内最大級。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報