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【千葉】

1964年東京五輪開会式聖火ランナー 後藤和夫さん、鎌ケ谷で講演

講演する元聖火ランナーの後藤和夫さん=いずれも鎌ケ谷市で

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 「壮快な気分でした」。半世紀余前の一九六四年に開催された東京五輪開会式で、聖火ランナーを務めた後藤和夫さん(73)=神奈川県横須賀市在住=の講演会が、鎌ケ谷市であった。現在は、目の不自由なランナーに伴走するブラインドマラソンのボランティアとして活動する後藤さん。講演や取材で、「聖火ランナーとして走ったあの時のことは、今でも鮮明に覚えている」と話し、来年の東京大会を「楽しみにしています」と笑顔を見せた。 (保母哲)

 東京五輪で後藤さんは、国内各地を巡った聖火リレーの最終日、第二区の桜田門−三宅坂を力走した。当時は高校三年生。「大勢の人が見守る中、皇居のお堀の脇を一人で走った。気持ち良かった」と振り返る。

 横須賀生まれの後藤さんは五歳のとき、左足に骨髄炎を患い、病弱のまま小学校に入学。「体育の成績は五段階評価で、いつも1か2だった」。友人の勧めで中学から陸上部に入り、高校の陸上部時代、恩師との出会いが転機になったという。

 「おまえほど練習する選手はいない」。その言葉に後押しされ、陸上競技の成績も急上昇。東京五輪と同じ年に開催された高校総体(インターハイ)で、母校の横須賀高校が総合優勝し、五輪の聖火ランナーにも選ばれた。

 大学生になっても陸上に励み、大手保険会社の海外勤務時代には現地のマラソン大会に出場。一九九五年からはボランティアでブラインドマラソンの伴走者を務める。「マラソンなど陸上競技を長く続けられた、その恩返しのため」

 現在もトレーニングで一カ月当たり約百キロを走っている。「モットーは『頑張りすぎず、諦めず、竹のごとくしなやかに』です」と穏やかに語った。

 講演会は十四日、鎌ケ谷市総合福祉保健センターであり、市民約九十人が参加した。市社会福祉協議会ボランティアセンターと、市ボランティア連絡協議会の共催。会場には後藤さんが手にした聖火リレーのトーチや、身に着けて走ったランニングシャツも展示された。東京五輪を目にした年配の市民も多かっただけに、トーチに刻印された「1964 OLYMPIAD TOKYO」の文字などを興味深く見入っていた。

 今大会に向けた聖火リレーは来年三月、福島県内をスタート。全国で約一万人が担い、千葉県内を走るのは七月二〜四日。今月十七日からはスポンサー企業によるランナー募集が始まっている。

会場には後藤さんが東京五輪で手にしたトーチやランニングシャツも展示された

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