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【千葉】

<熱球譜>「逆転のチーム」支えたエース 習志野3年・飯塚脩人投手

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 左翼席に突き刺さる打球を確認すると落胆を隠さなかった。味方が1点を加えて2点差まで迫った直後の八回、鶴岡東の先頭打者・丸山蓮選手に本塁打を浴びた。逆転の機運が遠のいた。

 「1点もやれないと思った。良い流れをつくれなかった自分の責任、申し訳ない」。投手らしい強気な顔つきから大粒の涙がこぼれた。この回計3失点。味方が2点を返した直後の9回も丸山選手に2打席連続本塁打を許した。準優勝だった今春の選抜大会を含め複数投手の継投で勝ち抜く「逆転の習志野」を支えてきたエースが力尽きた。

 先発の山内翔太投手が早々と相手打線に捕まり、二回途中からリリーフ登板。マウンドで謝る後輩に「大丈夫だ、下向くな」と先輩らしく声を掛け、「逆転してくれると思って丁寧にアウトを積み重ねよう」と言い聞かせて腕を振った。最速148キロの直球と変化球を織り交ぜ、七回は3者連続空振り三振に抑えるなどプロも注目の素質を十二分に示した。

 習志野市出身で小学2年から軟式野球を始め、硬式未経験で強豪校に入学。当初は球速120キロ台だったが、下半身主体のしなやかな投球フォームを自分のものにして、走り込みなど地道な体力強化を図ると、2年春には140キロ台に届いた。「粘り強くて最後まで誰一人諦めない最高のチーム。後輩には自分たちが見たかった優勝を成し遂げてほしい」。充実感とほのかな悔しさ、そして夢を託して甲子園を去った。 (中谷秀樹)

 

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