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【千葉】

非常用電源の備蓄燃料 12市町、国の指針満たさず

停電の復旧作業を行う作業員=8日午後、館山市で

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 九月の台風15号による停電の全面復旧に一週間以上かかった千葉県内の三十一自治体のうち、約四割に当たる十二市町で、庁舎の停電に備えた非常用電源の備蓄燃料が、国の指針の七十二時間分を満たしていなかったことが、各自治体への取材で分かった。数時間分の備蓄しかなく、燃料がなくなった庁舎もあった。

 多くの市町は、建物の構造上、燃料タンクを増設できないなど備蓄スペースを確保できないことが主な要因と回答した。東日本大震災などを教訓に、災害対応の拠点となる自治体庁舎の停電対策が進められてきたが、自治体頼みの対策には限界がありそうだ。

 国は二〇一六年二月、災害対策本部を設置する庁舎について、七十二時間は外部からの電源供給なしでも対応が続けられるよう燃料備蓄を求める手引を作成。七十二時間を経過すると、災害現場での被災者の生存率が大きく下がるとされ、その間は対応できるようにするのが狙いだ。

 指針を満たさなかった十二市町のうち、木更津市と長南町、鋸南町は実際に庁舎が停電した。木更津市は商業ビル内の庁舎に備蓄場所がないため、三時間分を想定した燃料しかなく、停電の数時間後に枯渇。職員がガソリンスタンド(GS)などを回って燃料を購入し、約三十分後に稼働させた。

 約二日間停電した長南町役場では、近くのGSで燃料補給を続け、電話やファクスなど最低限の機器で業務を継続。鋸南町の備蓄は約二日分だったものの、燃料がなくなる前に復旧した。

 十二市町の多くは地元の石油業組合などと災害時の燃料供給協定を結んでいたが、木更津市と長南町は未締結だった。

 全国の市町村を対象にした総務省消防庁の一八年六月の調査でも、七十二時間分を備蓄していたのは約四割にとどまった。同庁は全域停電が起きた同年九月の北海道地震を受け整備を進めるよう通知した。担当者は「七十二時間分を確保できるようソフト面の対策を促したい」としている。

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