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【千葉】

台風19号 高潮、漁港に再び打撃 南房総市や勝浦市

台風の高潮で先端10メートルが倒壊した堤防と狭くなった港口を不安そうに見つめる漁業関係者=勝浦市の串浜漁港で

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 台風19号は満潮と重なり、県内の漁港施設などに高潮による被害をもたらした。九月の台風15号でも被害を受けたばかりで、漁師らには疲れの色がにじむ。 (山口登史、丸山将吾、中谷秀樹)

 東安房漁業協同組合(南房総市)では、高潮で特産のイセエビやサザエなどを保管する施設に大量のがれきが流れ込んだ。一部の電動ポンプが漏電で動かず、イセエビやサザエが死んだ。

 台風15号の長期間の停電でもアワビ、サザエ、イセエビなどが大量に死んでしまい、約四千万円の被害が出たばかり。漁具倉庫や大型の冷凍庫が壊れる被害も多く確認された。漁師の宇山武男さん(71)=同市=は「これほどの高潮は経験がない。もう台風はこりごりだ」と打ち明けた。

 勝浦市串浜の串浜漁港では、高潮により堤防が先端から約十メートルにわたって倒壊した。市によると、高波などでさらに倒壊が進む可能性があり、漁業関係者からは心配の声が上がる。

 イセエビ漁のため未明から海に出るという高橋与志輝(よしてる)さん(71)は「真っ暗で視界が悪い中、船が倒壊した堤防に激突するのではないかと思うと怖い。さらに崩れて港口がふさがれば、漁に出られなくなってしまう。早く撤去してほしい」と心配そうに見つめていた。

 市によると、壊れた部分を撤去する時期は決まっていないという。

 ◇ 

 県は十六日、台風19号の影響による農林水産業の被害額が五億四百万円に上ると発表した。今後も増える見込み。このうち、ネギやトマトなど農作物の被害が最も多く三億四千五百四十二万六千円。畜産業では、漏電が原因とみられる感電死などで豚が四頭死んだ。

 水産業の被害では、銚子市内の三カ所の加工施設の屋根が損壊。海上のノリ養殖施設で大量のごみが網に絡まるなどの被害も報告された。

海産物の保管施設で重機を使って片付けをする漁協関係者=南房総市千倉町川口で

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