東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 記事一覧 > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

津波の恐怖 児童に語り継ぐ 防災教室で旭市・宮本さん

津波に流された体験談を児童に語る宮本英一さん=旭市の市立飯岡小学校で

写真

 東日本大震災による津波被害を踏まえた防災教室「語り継ぐ災害 地震津波災害」が十七日、津波で大きな被害を受けて震災当時、避難所にもなった旭市立飯岡小学校で開かれ、同市下永井の元市職員宮本英一さん(70)が全校児童二百八人に体験談を語った。

 宮本さんは自宅の庭で、バリバリという音とともに板塀を壊しながら襲ってきた津波の激流にあっという間にのまれた。妻と共に押し流されながら浮き沈みを繰り返し、住宅に挟まれた屋根の残骸に上がって難を逃れた。

 行方が分からなかった同居の母は自宅近くの路地で津波にのまれたが、運良く地区の公共施設の庭に流れ着き、近所の人に助けられて介抱されていた。母は流されながら、「人間が死ぬ時はこういうものか」と思っていたという。

 宮本さんは「一番反省している点は、大津波警報が出ても自分たちは大丈夫だと思って避難しなかったこと」と話し、「この先、どんなことがあっても生きることを第一に考えてほしい」と呼び掛けた。

 六年の伊藤泰希君(12)は「震災のことはあまり記憶にないが、体験談を聞いて津波がすごく怖いことをあらためて感じた。津波避難タワーを生かして自分の身を守りたい」と話した。

 防災教室は、県職員OBらでつくるNPO法人「防災千葉」が主催。二〇一三年から県内の海岸沿いにある約四十の小中学校を訪れ、地震と津波の仕組みや地震が起きた時の対処法を伝えてきた。宮本さんは語り部として参加している。 (小沢伸介)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報