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【千葉】

台風乗り越え陶芸展 雨漏り防ぎながら150作品 館山で25日まで

台風に負けず、陶芸展を開催した岩村姫美代さん=館山市北条で

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 館山市北条のギャラリー葉葉(はば)を主宰する岩村姫美代(きみよ)さん(72)は、九月の台風15号、今月の台風19号を乗り越え、陶芸展「遊器(ゆうき)りんりん」の開催にこぎ着けた。屋根のブルーシートが痛々しい一室で、約百五十点の作品に囲まれながら「やめるより、やった方が、みんなが元気になると思いました」と振り返る。展示は二十五日まで。 (山田雄一郎)

 台風15号が千葉に上陸した九月九日未明、岩村さんは一階にギャラリーを設けた自宅二階寝室で、眠れぬ一夜を過ごした。

 「『グワーン』という風の音と、『キーン』『バリーン』という、外で建物が壊れる音がしました。とても恐ろしかった」

 夜が明けて自宅を見回してみると、屋根瓦の一部やベランダの天井が吹き飛ばされ、ギャラリー玄関が雨漏りで水浸しになった。立ち木が何本もなぎ倒され、岩村さん自身がのこぎりで切断し、庭の駐車場に通じる道を確保した。汗を流したくても、停電で水のシャワーしか使えなかった。

 雨漏りの水はとりあえずバケツで受け止めたが、屋根の修復は自分ではできないため、地元の工務店に問い合わせたが、「被害がひどい所を優先している。いつ行けるか分からない」と言われたという。助けてくれたのが近所の住民で、SNSを通じて知り合いのボランティアを手配し、ブルーシートで屋根を覆ってもらった。「あいさつ程度の付き合いだったのに、本当に感謝しています」

 展示は予定通り、今月十日に始まったが、今度は台風19号が接近。十二日には展示を中止し、展示品を段ボールにしまい、水浸しにならないようギャラリー内にブルーシートを張った上、近くのコミュニティセンターに避難した。

 翌十三日朝、ギャラリーに戻ると、屋根のブルーシートを支えていたロープが吹き飛ばされ、雨漏りも確認された。そんな状態でも、ギャラリーを訪ねる客足があり、勇気づけられた。大急ぎで室内を片付け、昼すぎには展示を再開した。

 岩村さんは「近々、別のボランティアの方が見えるので、何とか屋根瓦を修復したい」と早期の全面復旧を願う。

 ◇ 

 陶芸展「遊器りんりん」は、岩村さんの知人で新潟県新発田市の現代陶芸家、佐藤公平さんらの作品を展示販売している。マグカップや皿などをそろえ、価格は数千円ほど。午前十一時〜午後五時。水曜休廊。入場無料。問い合わせは、ギャラリー葉葉=電0470(22)6842=へ。

 

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