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【千葉】

迫りくる水 住民恐怖 豪雨一夜明け 15河川、16カ所氾濫

川が氾濫して浸水したエステティックサロン=茂原市八千代で

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 県内を襲った猛烈な雨から一夜明けた二十六日、九人の死者が出るなど各地から被害が報告された。川氾濫が多く発生しており、住民たちは迫り来る水の恐怖を口にした。(中谷秀樹)

 県土木事務所は、二十五日の大雨で県内陸部を中心に少なくとも十五の河川の十六カ所で氾濫を確認。大量の水が住宅地などに流れ込み、家屋の浸水被害をもたらした。

 茂原市は被害が深刻な地域の一つで、豊田川、一宮川、鶴枝川が氾濫した。一宮川流域の同市中の島町では、多くの住宅が床上浸水した。滝田博子さん(37)は夫と小学生の子ども二人の四人暮らし。一宮川から百メートルほど離れた自宅は、二十五日夜に一・四メートルの高さまで冠水したという。消防署員が首の近くまで水が漬かった状態で家を訪ね、救助するか確認を求めてきたが、自宅二階への垂直避難を選んだ。

 「子どもの体が小さく、家を出たらかえって危険だと思い、家にとどまることにしたが、停電で暗く防災無線も聞こえないし不安だった」と振り返る。小学四年の長女望陽(ひなた)さん(10)は「このまま水が上がってきたら死んじゃうのかなと思い、怖かった」と打ち明けた。一夜明けて水が引き、泥水まみれで使えなくなった一階の家電や家具などの処分に追われた。滝田さんは「自宅は当分住めないので親戚を頼るが、先のことは考えられない」と嘆いた。

 大雨で二十五日は県内各地の学校の児童生徒八百三十三人が帰宅困難になり、校舎などに寝泊まりした。一宮川近くの中の島小学校は、修学旅行から戻ってきた六年生六十七人のうち、十五人が帰宅できなかった。校舎は床上浸水して危険だったため、高台にある近隣の南中学校に移動して宿泊。二十六日朝に全員帰宅した。

 山武市でも日向小学校が一時孤立状態になった。作田川に架かる日向橋周辺の住宅地は一メートルほど冠水した。会社員舘野雅章さん(52)は、自宅が九月の台風15号で十日間停電、今月中旬の台風19号でも再び停電に見舞われた。「ここまで冠水したのは生まれて初めて。立て続けの災害で気持ちがめいる」と打ち明けた。

 県は百七十八棟の床上・床下浸水、千葉市内の全壊三棟を含む五棟の家屋損壊を確認しているが、確認中の茂原市や同じく被害が大きい佐倉市などは含まれておらず、県災害対策本部は「今後、被害はもっと増える見込み」としている。

避難所で身を寄せ合う家族=25日、鴨川市太海の太海公民館で

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