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【千葉】

成田空港 発着1時間延長開始 午後11時台、出発3〜6便

成田空港のA滑走路から離陸する航空機の列=芝山町で

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 成田空港のA滑走路(四千メートル)で夜間に航空機が発着できる時間帯が二十七日、一時間延長されて午前零時までとなった。国土交通省と県、周辺自治体、成田国際空港会社(NAA)が合意した「成田空港のさらなる機能強化」の一環。二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向けて訪日客の増加が見込まれる中、早めに受け皿を広げて存在感をアピールするが、周辺住民の反発も大きい。 (小沢伸介)

 NAAが二十四日発表した一九年冬ダイヤの定期便の週間発着回数は、午後十時以降で百二十六回。現行の午後十時台と比べて二十回増えた。この時間帯の新規就航はカーゴルックスイタリアの一回だけで、残りは既存便のスケジュールを遅らせたものだ。

 午後十一時台は出発のみ三十回で、当面は毎晩三〜六機が飛び立ち、最後の便は十一時半となっている。エミレーツ航空の総二階建て超大型機エアバスA380は午後十一時発となっている。

 空港アクセスを担う公共交通機関のうち、鉄道では京成スカイライナーが午後十一時二十分発を増便。JR総武線快速は午後十一時四十五分発千葉行き、京成本線は午前零時七分発宗吾参道行きが最終となる。バスでは東京方面へ午前零時以降に出発する便が複数用意された。

 機材の稼働率を高める面で恩恵が大きい格安航空会社(LCC)は、ジェットスター・ジャパンが十一月後半から週四回、十二月から週七回運航するが、全体的に様子見の姿勢だ。春秋航空日本は「遅延の可能性を考えると、午後十一時台はリスクが高い」と説明した。

◆住民意識調査「やめて」7割 「生活環境脅かさないで」

 A滑走路周辺で暮らす人たちは、運用時間延長をどう受け止めているのか。

 市民団体などがこんな問題意識を持ち、七月から騒音に関する調査を始めた。最終的に百三人が回答し、時間延長について「当然」はゼロ、「やむを得ない」は二十七人、「絶対にやめてほしい」は七十一人だった。

 「機能強化策がどんどん進められるとしたら、それ相応の対策を第一に考えてもらいたい」「これ以上、生活環境を脅かさないでほしい」など、我慢に我慢を重ねてきた人々の思いも記されていた。

 調査した「成田空港から郷土とくらしを守る会」の木内昭博会長(72)は「私たちは開港に際し、午前七時〜午後十時の運用を要求していたが、必ず守るという国の約束を信じて我慢した。都合が変わったのは分かるが、共生の大義があり、このままズルズル延長していいのか」と話す。

 NAAの田村明比古社長は二十四日の記者会見で、「意見や要望にも真摯(しんし)に耳を傾けていく」と述べた。

 

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