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【千葉】

海と生きる縄文遺跡など紹介 船橋で県北西10市が企画展

縄文遺跡から出土した土器などが展示された企画展=いずれも船橋市で

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 県北西部地区の十市から出土した遺跡などを紹介する企画展「海と生きる−自然の恵みと人の知恵−」が、船橋市飛ノ台史跡公園博物館で開かれている。同地区は東京湾の最奥部に位置し、縄文時代には「古鬼怒湾(こきぬわん)」との二つの海に囲まれていた。展示では貝塚の出土品をはじめとした遺跡資料を中心に、約一万年前からの歴史を紹介している。 (保母哲)

 企画展を主催したのは、船橋、市川、松戸、柏などの教育委員会でつくる県北西部地区文化財行政担当者連絡協議会。古鬼怒湾一帯は「古霞ケ浦」「奥鬼怒湾」、さらには「香取海(かとりのうみ)」とも呼ばれ、縄文期の海面上昇で県北部地域に広がっていた。

 船橋市の「取掛(とりかけ)西貝塚」は、同市で初の国史跡を目指している。この貝塚からは縄文早期前半(約一万年前)と前期(約六千年前)の住居跡が見つかっており、イノシシとシカの頭骨を配置した国内最古の「動物儀礼跡」が出土したことでも知られる。

 柏市の「柏北部東地区遺跡群」では、竪穴住居跡や貝塚などが確認された。国内ではほぼ姿を消し、現在は台湾など温暖な海に生息するハイガイや、新潟県など限られた地域でしか採取されなかった翡翠(ひすい)製で、穴の開いた「大珠(たいしゅ)」も披露された。

 市川市・姥山(うばやま)貝塚(国史跡)から西約一・五キロの大柏川第一調整池の建設予定地は、かつて干潟だったことも報告。塩づくり用の「製塩土器」が出土した松戸市・上本郷遺跡や、河川などを利用した野田市の醤油(しょうゆ)醸造など、計約百四十件の資料で紹介した。

 飛ノ台史跡公園博物館の畑山智史学芸員は、スズキの水揚げ量で船橋漁港が日本一であることを引き合いに、「一万年前の縄文人もスズキを食べていた。同じ物を食べる人たちがこの地で暮らし、歴史を刻んできたことも知っていただければ」と話している。

船橋市の取掛西貝塚で見つかった貝製のアクセサリー(手前右)など

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 企画展は十二月十五日までで、午前九時〜午後五時(入館は午後四時半まで)。月曜休館。入館料は一般百十円など。問い合わせは、同博物館=電047(495)1325=へ。

<企画展「海と生きる−自然の恵みと人の知恵−」で、10市の展示テーマは次の通り。>

・船橋市  取掛西貝塚の人々が食した海の幸

・柏市   内陸の集落と海−柏の貝塚−

・松戸市  千葉県北西部の縄文人と塩づくり

・市川市  縄文の海と姥山貝塚−これまでの調査成果から−

・流山市  貝塚から出土した縄文人のアクセサリー

・習志野市 貝採る人々−習志野市周辺の原始から近代−

・八千代市 貝運ぶ人々−古代村神郷(むらかみごう)の貝事情−

・野田市  北西部地区の醤油醸造−番付を手掛かりに−

・鎌ケ谷市 一本松遺跡に住んでいた人々

・我孫子市 相馬郡衙正倉跡(そうまぐんがしょうそうあと)周辺遺跡発掘調査速報

 

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