東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 記事一覧 > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

市原の竜巻被災地 進まぬ復興 「疲れ果てて気力がない…」

竜巻が直撃した住宅街では、屋根や壁が吹き飛んだままの家屋が残る=市原市永吉で

写真

 台風19号に伴う竜巻が直撃した市原市の被災地では、一カ月たった今も、吹き飛んだ屋根や壁にブルーシートなどをかぶせたままの住宅が立ち並ぶ。修理・解体業者の不足などもあって復興は進まず、住民たちは先の見えない暮らしに不安を抱える。

 「被害状況は今も変わらない」。同市下野の会社員阿部倉光謙(みつかね)さん(32)は、家中の窓ガラスが割れ、屋外から飛んできたがれきで傷や穴だらけになった室内を見回した。

 妻(29)の実家に避難して被災者向けの借り上げ住宅を探しているが、一〜七歳の子ども三人を連れて暮らせる場所はなかなか見つからず、焦りが募る。

 県内の被災家屋で「全壊」や「大規模半壊」の場合は最大三百万円が支給されるが、市が認定した阿部倉さん宅の被害程度は「半壊」。建て替えに約二千三百万円かかる見込みだが、応急修理の支援額は最大約六十万円。屋根の被害を十分に確認してもらえていないとして、市に再調査を依頼している。

 近くの無職女性(76)宅では、築約四十年の母屋の屋根にコンテナが衝突。穴から雨が入って天井は崩れ、家中がカビだらけになった。「やっとの思いで建てた家だけど、もう終わり」

 解体を決め、水にぬれた家財道具の九割は処分する予定だが、解体業者は見つかっていない。「夫と少しずつ片付けているけど、もう疲れ果てて気力がない。運び出した荷物の置き場所をどこにつくればいいのか」。部屋の隅に積み重ねた家具を前に立ち尽くした。 (太田理英子)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報