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【千葉】

<ひとキラリ>人馬一体、目指せパリ五輪 クレイン千葉富津インストラクター・滝澤和希さんとCRNディガー

愛馬CRNディガーと触れ合う滝澤選手=富津市で

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 乗馬クラブ「クレイン千葉富津」(富津市宝竜寺)インストラクターの滝澤和希選手(20)は、障害馬術のホープ。緑豊かな環境のもと、愛馬CRNディガーと力を磨く毎日を送る。「ミスなく、誰よりも速く」。人馬一体で見つめる視線の先にあるのは、二〇二四年のパリ五輪出場だ。 (山田雄一郎)

 滝澤選手は船橋市出身で、幼少期を関西地方で過ごした。乗馬に興味を持ったのは、八歳の時。新聞にクレイン京都の折り込みチラシが挟まっているのを見つけ、母親に相談したところ「行ってみたら」と背中を押された。

 それまではサッカーをしていたが、集団競技より個人競技に関心を覚えた。初めて馬に乗り「これだ」と確信した。十歳で障害馬術に挑戦し、一四年からは馬場馬術も始めた。各大会で好成績を収め、今年八月、十六〜二十二歳が競う「全日本ジュニア障害馬術大会ヤングライダー選手権」で初優勝を飾った。CRNディガーとコンビを組んで半年の快挙だった。

 「怖がりだけど、障害に対しては非常に勇敢。試合場に入ると、飛んで行ってくれる感じなので心強い」と滝澤選手。騎乗後は、おやつや水をあげて、ブラシで毛づくろいするなど、絆を深めることを忘れない。

 五輪の馬術で金メダルをとった日本人といえば、一九三二年のロサンゼルス大会の障害飛越競技の西竹一(たけいち)(一九〇二〜四五年)が有名だが、これが日本唯一のメダルとなっており、世界の壁はいまだに厚いのが現状だ。馬場、障害、総合の各馬術ともドイツがずぬけていて、英国、米国も含め古くから馬術に親しんできた欧米各国が、世界の馬術をリードしている。ドイツで武者修行を経験した滝澤選手も「歴史が違う。国民が馬術を愛している」と脱帽する。

 とはいえ、下を向いてばかりもいられない。ジュニアレベルの大会は制覇したが、選手として真価が問われるのはこれから。オリンピックに出場するには、国際レベルで結果を出さなければいけない。

 小さいころから、クレインで乗馬をしてきただけあって「クレインに恩返しを」と愛着はひとしお。来年以降は、クレイン千葉富津所長で、オリンピック経験者の中野善弘さんから本格指導を受ける予定で、飛躍が期待される。

 「ライバルは見ない。自分との勝負。馬と一緒に成長できる選手になりたい」。ぎらついたまなざしで、夢に挑む。

<たきざわ・かずき> 1999年8月27日生まれ。大阪市内の小中学校を経て、京都産業大学付属高校卒業後、乗馬クラブ「クレイン」(大阪府)に入社。埼玉県内で研修を受け、クレイン千葉富津に配属された。2016年の全日本ジュニア障害馬術大会ジュニアライダー選手権、17年の全日本障害馬術大会パートII内国産で、それぞれ優勝を果たす。富津市在住。

 

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