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【千葉】

<東京2020 夢舞台ともに>(4)語学力+笑顔で歓迎 大会ボランティアに採用の神田外語大生

大会ボランティアに選ばれ、英語や競技ルールを学んでいるという酒田海さん(左)と三科麗乃さん=千葉市美浜区の神田外語大で

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◆酒田海さん(21)=アジア言語学科 三科麗乃さん(21)=国際コミュニケーション学科

 東京五輪・パラリンピックの熱戦を裏側から支えるのが、大勢のボランティアの存在だ。これまで五輪を含む国内外のスポーツ大会に延べ千三百人以上の通訳ボランティアを輩出してきた神田外語大(千葉市美浜区)からは、今回も複数の学生が公式の「大会ボランティア」として参加する。語学力を生かし、競技会場や選手村で選手、観客を笑顔でもてなすつもりだ。

 「入学した時から、大会にボランティアとして参加することが目標だった」と話すのは、国際コミュニケーション学科三年、三科麗乃(みしなれのん)さん(21)。小学生から高校時代にかけて卓球や弓道に打ち込み、スポーツ観戦が趣味だった。自国開催の五輪を見据え、講義や独学で英語力を磨いてきた。

 二〇一八年に県内で開催された世界女子ソフトボール選手権大会に、ボランティア通訳として参加。チーム通訳のサポートをし、ベンチ内では、勝負がかかった選手の真剣な様子を間近に感じた。「言葉を訳すだけではなく、声を掛けるタイミングなど相手の感情を読み、思いやることが大切と感じた」と振り返る。

 アジア言語学科三年の酒田海(かい)さん(21)は、英語に加え、インドネシア語を使う仕事を志望する。「選手に近いところで参加したい」と大会ボランティアに応募、採用された。一年生の時に訪れたインドネシアで、異文化に戸惑う中、現地の学生らに助けられた経験が原点だ。

 昨秋のラグビーワールドカップでは、大会スタッフとして会場付近での観客の案内を担当。現在はJR東京駅で外国語案内のアルバイトもする。同駅では、乗り換えが分からず途方に暮れる外国人が多い。ある日、スペイン人の家族連れを列車まで案内すると「スペインに来た時には案内してあげる」と喜ばれ、胸が熱くなった。

 五輪やパラを間近に控えても、まだ日本国内は外国からの来訪者に配慮されているとは言いがたい。JRや私鉄など交通機関の支払いシステムは複雑で、外国人には不便だと感じるという。「困っている様子だったら、迷わずにすぐ声をかける。ホスピタリティーが大事だから」と力を込める。

 大会ボランティアの配置先や使用言語が決まるのは春以降。酒田さんは「どこに配属されても、競技に興味を持たないと楽しめないから」と、ラグビーやパラスポーツ「ゴールボール」などの競技ルールを覚えている最中だという。

 三科さんは、昨秋の学園祭でゼミ仲間と五輪やパラスポーツを紹介するブースを企画。自身もリハビリを起源とするパラリンピックの歴史などを学び、「もともとは平和の祭典。勝ち負けだけがすべてではない」との思いが高まった。

 開幕が近づき、大会を支える一員としての自覚が、少しずつ増してきた。酒田さんは「『また日本に来たい』と思ってもらえるように、会場周辺の情報も集めて丁寧な案内がしたい」と意気込む。三科さんは「ボランティアなど支える側も楽しみ、一体感のある大会にすることが目標。多くの人に『Have fun!』(楽しんで!)と声を掛けるつもりです」と声を弾ませる。 (太田理英子)

三科さんらが学園祭で企画した五輪・パラリンピックの紹介ブース。参加者はボッチャや競技用車いすの試乗を体験した=千葉市美浜区の神田外語大で(2019年10月撮影、三科さん提供)

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