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【千葉】

日本遺産 復興の弾みに 台風被災の鋸山 「石仏文化」で申請書提出

倒木でふさがれた鋸山の参道(15日)

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 石仏や石切り場の遺構で知られる鋸山(標高三三〇メートル)の日本遺産認定を目指し、富津市と鋸南町は二十一日、文化庁への申請書類を県を通じて提出した。台風15号で倒木が相次ぎ、山道も一部は閉鎖されたままだが、両市町の関係者は、日本遺産認定を「復興への足掛かりにしたい」と願う。 (山田雄一郎)

 今月十日、鋸南町立中央公民館で開かれた二回目の日本遺産認定推進協議会。富津市の高橋恭市市長、鋸南町の白石治和町長ら両市町の担当者や地元の観光関係者ら計二十人が顔をそろえ、申請書類の内容を詰めた。昨年五月に初会議を開き、素案を提出したところ、同庁から「内容が平均的」「(説明を)書きすぎ」と指導を受けたため、「中高生でも分かるように」コンパクトな申請を心掛けるようにした。

 会議では、台風で被災した鋸山の現状が報告され、山全体を境内とする日本寺(鋸南町)の藤井元超住職が「参道の土砂が崩れ、浮橋状態のようになっている所がある。業者はどこも手いっぱい。復旧にはまだ時間がかかる。お知恵を拝借できれば」と訴えた。

 富津市金谷の市民団体「金谷ストーンコミュニティー」の鈴木裕士代表は、地元の三つの登山道に触れ、ボランティアの尽力で二本は通れるようになったが、「沢コース」と呼ばれる道は倒木や土砂崩れがひどく「(通行は)しばらく無理」との見通しを示した。

 山頂の観光名所「地獄のぞき」の断崖からふもとを見下ろすと、台風でなぎ倒された無残な森が広がる。台風の爪痕が癒えないだけに、鋸山の石仏文化が日本遺産認定となれば、地元にとって明るいニュースとなりそうだ。

 富津市の担当者は「近年は外国人観光客の注目度も高いので、さらなる魅力発信の機会に」、鋸南町の担当者も「(日本寺を中心とした)観光振興、うるおいのある町づくりにつなげたい」と期待をかける。

 日本遺産は、地域の有形・無形の文化財をテーマでまとめ、魅力を発信しようというもので、文化庁は既に全国の八十三件を認定しており、今年五月に十数件追加する見通し。

鋸山の日本遺産認定へ向け、文化庁への申請書類を討議した2回目の推進協議会。被災状況も報告された=いずれも鋸南町で

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