東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 記事一覧 > 4月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

<新型コロナ>県内医療機関、受け入れ準備 地域医療への影響不安も

 千葉県は新型コロナウイルスの感染拡大に備え、計千七百の病床確保を急ぐ。県の正式な協力要請に先駆け、県内の医療機関も受け入れの準備や調整を進めるが、既に感染者が増加している地域や医療過疎地域の病院の一部からは人手や物資の不足、地域医療への影響に不安の声も上がる。

 県によると、現在新型コロナ対策で確保しているのは計二百四十七床。六日時点で約百三十床が空いているが、県の担当者は「東庄町の障害者施設での集団発生に加え、感染者が徐々に増えている」と懸念する。今後、流行期への移行に備えて八百五十床の確保を目指し、段階的に千七百床に引き上げる。

 そのため現在、災害拠点病院など五十六施設を対象に、受け入れ可能な病床数などを調査中。軽症や無症状患者の滞在先として、宿泊施設の借り上げも視野に入れる。

 東千葉メディカルセンター(東金市)では、院内に仕切り板を設置し、人工呼吸器や人工心肺装置の予備も確保。ただ、地域では限られた重篤患者を受け入れる拠点であり、担当者は「重症感染患者が増えれば救急体制が回らず、地域の救急医療が崩壊しかねない」と危機感を示す。近隣の医療機関との役割分担が不可欠だが、まだ協議できていないという。

 感染者が急増している松戸市の市立総合医療センターでは、県に指定された分の感染症病床は既にいっぱい。爆発的な患者増加や東京都からの受け入れを想定して対応を検討しているが、担当者は「さらに増やすと隔離措置や看護師の配置が厳しくなる。先が見えず、防護服などもどれだけストックすればいいのか…」と悩む。

 県医師会の担当者は「新型コロナの症例研究は医療現場に浸透してきているが、病棟ごと隔離できる場所でないと受け入れは難しい」と指摘する。同じ施設で症状の程度が異なる人を一挙に預かれば、現場の負担は増すという。「無症状の患者は経過観察が中心。宿泊施設などで過ごせるなら、医療支援がより有効になるのでは」と話す。(太田理英子)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報