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【記者たちの胸ポケット】

現役84歳/幻のチョウ/ハチミツ特使

梅野光春(46)社会部記者

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◆現役84歳

 首長選挙で「高齢」「多選」はしばしば批判の対象となる。四月の統一地方選で五選を目指す東京都北区の花川与惣太(よそうた)区長(84)に、その質問をぶつけた。

 「年齢には個人差がある。私は最近、風邪ひとつひいたことがない」「積み重ねてきた実績が区政の原動力です」と笑顔で話す区長。四月の野球大会の始球式では、切れのある球をノーバウンドで投げていた。

 区長選では四十九歳年下の新人ら二人を下し、現職区市長の全国最高齢を更新した。再び区長室を訪ねると、「街角で『ギネスブックを目指せ』と励まされる」と元気に語った。ただ、自身の得票が初めて対抗馬二人の合計票数を下回ったのは意外だったようだ。

 多選の弊害はぬぐい去れないが、年齢だけでも判断できないと、あらためて考えた選挙だった。区長はその後も、元気に始球式を務めている。

◆幻のチョウ

 お台場の美術館で、コンピューターグラフィックス(CG)を駆使したデジタルアートを取材した時のこと。ウサギやカエルが壁を歩いたり、滝が壁から流れ落ちて床を流れたり。私もCGと一緒に動き回りながら、アートの世界を堪能した。

 帰路で痛みに気付くと、腕に擦り傷が。CGのチョウを夢中で追い掛け、壁の出っ張りにぶつけたのを思い出した。ゲーム機が流行した小中学生のころ、大人に「もっと体を動かせ」と言われたが、それはもう遠い昔。CGの進歩を肌で感じた。

◆ハチミツ特使

 「アフリカのはちみつ〜。南スーダンのサバンナアカシアのはちみつ〜」。こんな声を上げて、東京や横浜の街頭で蜂蜜を売り歩いていた水野行生さん(52)=横浜市=から、久しぶりに来たメールに驚いた。水野さんの営む小さな会社が、三菱商事などの大企業と並び、日本とアフリカのビジネスを強化する外務省の「特使」に選ばれた。

 貧困に苦しむアフリカ諸国から、蜂蜜を輸入・販売して十二年。蜂蜜の生産は養蜂箱を置いて集まった蜜をろ過すればよく、少ない投資で住民が始めやすい。現地に現金収入をもたらした実績が認められたようだ。

 「もうけはあまり増えてないんだ」と水野さん。その気取らない人柄で、アフリカ諸国との「甘い」関係を支えてほしい。

<梅野光春(うめの・みつはる)(46)> 東京都出身。1997年入社。都内のニュースや選挙を担当。2年前に通信教育で保育士資格を取得した。趣味はテニスで、ベテラントーナメントに挑戦中。

 

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