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【私説・論説室から】

「今、ここ、自分」胸に

 東京五輪・パラリンピックが迫り、スポーツにおけるメンタルトレーニングの重要性が注目をますます集めている。試合で極限状況に身を置くアスリートが、メンタル次第で勝敗が決してしまうことは珍しくない。

 最近の女子ゴルフの試合では、それが顕著に思える。今月十二日にメジャー大会のワールド・サロンパス・カップを制してツアー初優勝を飾った二十歳の渋野日向子選手は、勝因を「笑顔」と答えた。プロテストに合格した昨年まで、喜怒哀楽が激しい性格。それが苦しい時でも笑顔でいることが、平常心を保つ秘けつであることに気付いたという。

 心のもち方を根本から変えた選手もいる。今月初旬のパナソニック・レディースで通算三勝目を挙げた勝みなみ選手が、自分に言い聞かせているのは「今、ここ、自分」。周囲の状況を受け入れた上で目の前の一打に集中するという、呪文のような言葉だ。

 勝選手はアマチュア時代に高校生ながらプロの試合で優勝したが、その後は勝てない時期が続いた。本紙運動面でコラムを連載していたスポーツドクターの辻秀一さんは、勝選手の「勝ちたい」思いが強すぎて障壁となっていると感じ、この言葉を贈った。

 心のコントロールはスポーツに限らず、日々の生活でも大切だ。心の持ち方でプレーが変わる。それは人生も同じだろう。スポーツから多くを学びたい。 (鈴木遍理)

 

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