東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 私説・論説室から > 記事

ここから本文

【私説・論説室から】

「豪雨の中」の新法相

 韓国の法相選びをめぐるゴタゴタがようやく決着した。主人公は、チョ国(チョグク)氏(54)。長身でスッキリした顔立ち。韓国トップの名門大学といわれるソウル大学法学部の教授で、進歩派を象徴する人物だ。

 文在寅(ムンジェイン)大統領の公約である司法・検察改革を実現するとして、法相候補に指名された。すると、メディアがチョ氏周辺のスキャンダルを一斉に報道しはじめた。

 韓国内の報道量は、ネットメディアを含め多い時には一日六千件、この一カ月間で計十一万件以上という統計もある。最側近のチョ氏を法相候補に選んだ文大統領に、打撃を与えようとする政治ショーの様相も帯びていた。

 チョ氏のモットーは、「人生とは暴風雨が過ぎ去るのを待つのではなく、雨の中でどんなふうにダンスするかを学ぶこと」だという。米国の女性シンガー・ソングライター、ビビアン・グリーンさんの言葉だ。

 その言葉通り、十一時間にわたる質問無制限の記者会見、十四時間に及ぶ国会聴聞会での質問攻めを耐え抜き、法相に就任した。

 妻が私文書偽造の罪で在宅起訴されているチョ氏は、まだ当分の間、激しい追及を受けなければならないだろう。

 その直後、日本でも内閣改造が行われ、大したチェックもなく新大臣が任命された。この人たちが今後、「激しい雨」に見舞われなければいいのだが…。 (五味洋治)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報