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【私説・論説室から】

パラレルワールドを生きる

 ネット上のゲーム事情を知って驚愕(きょうがく)した。

 世界で二億人を超える人が楽しんでいるというバトルゲームがある。世界中のプレーヤーがオンラインでつながり、島のようなフィールドで武器を手に戦う。最後に生き残った人が勝ちというゲームだ。

 目下、長男が熱中しているのだが、今月封切られた映画「スター・ウォーズ」のイベントがゲーム内であった。フィールドに宇宙船が現れ映画関係者のトークショーが行われた。参加者は戦いの手を休めて楽しんだそうだ。

 これまでも新作映画の封切りに合わせ関連イベントが開かれているという。プレーヤーの数を考えれば、ネットゲームを有力な宣伝空間と考えるのもうなずける。

 「スター・ウォーズ」は中高生時代から親しんだ映画だ。長男よりは思い入れがあるつもりなのだが、昭和世代の当方は映画にでてくる宇宙船のプラモデルを作って楽しむくらいか。ネット空間をスイスイ泳ぐ長男と、いる世界のあまりの違いにしばし言葉を失った。

 ネットとリアルな世界の二層構造化が急激に進んでいる。しかも技術進歩でネット社会は拡大する一方だ。現代人はパラレルワールドを生きている。自分が二人いるのだ。

 その後、ネット空間の長男は帝国軍兵士のコスチュームを着け、イベント特典のライトセーバーをブンブン振り回して参戦していることは言うまでもない。 (鈴木 穣)

 

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