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【私説・論説室から】

ユーチューブ番組の威力

 韓国では、動画サイト・ユーチューブ上の政治番組が大流行している。中立的な既存の地上波テレビに飽きたらない視聴者が、主張のはっきりした番組を選んで見ているのだ。

 文在寅(ムンジェイン)政権が、福祉や雇用、北朝鮮との関係などを重視する進歩政権だけに、ここ数年は、文政権に真っ向から反対する保守的なチャンネルが人気を集めている。これに対抗してリベラル系の番組も登場している。

 たいてい一時間程度と長く、分かりやすく作られていて、なかなか見応えもある。

 私の知人の弁護士も一年前に「カロセロ(縦横)研究所」という一風変わった名前の番組を始めた。二〜三人が時事問題を文字通り、タテとヨコから気ままに論じる。

 視聴者の寄付金で運営されており、プロ顔負けの演出と工夫が凝らされている。チャンネル登録者はすでに五十五万人、多い時には二百万回も再生されている。

 この番組が先日、内部告発をもとに、韓国の有名歌手の女性スキャンダルを暴露した。歌手側は全面否定したものの、騒ぎが大きくなり、ついに警察も捜査に乗り出した。

 過激な内容への批判もあるが、最近では地上波テレビ局も、ユーチューブに独自コンテンツを配信するようになっている。

 日本ではユーチューブ番組にこれほどの人気とパワーはない。政治との「距離感」が影響しているのかもしれない。 (五味洋治)

 

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