東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 私説・論説室から > 記事

ここから本文

【私説・論説室から】

説明変えた地上イージス

 防衛省が山口県萩市への配備を計画している地対空迎撃システム「イージス・アショア」。昨年五月の説明会で「五度以上」としていたレーダーの仰角を、昨年暮れの説明会では「一〇度以下」とこっそり変更していたことがわかった。

 弾道ミサイルの探知には、レーダーは水平に近いほどよい。しかし、予定地の目の前には西台と呼ばれる小高い丘がある。

 この西台を避けるため、防衛省は「仰角五度以上」と説明してきたが、昨年暮れの説明会資料から五度の表記は消え、代わりに「一〇度以下」のほか、八度以上と取れる記述があり、探知が遅れることがはっきりした。

 それでも防衛省は「配備は予定通り」という。もうひとつの候補地、秋田市への配備は見直しが進み、萩と秋田で対応が分かれた。

 萩の配備予定地の前には阿武町がある。強烈なレーダー波(電磁波)による健康被害におびえる住民は暮れの説明会でも配備見直しを訴えたが、防衛省は「他に適当な国有地がない」とそっけなかった。

 だが、防衛省は米軍の空母艦載機の訓練のため、予定額の四倍にあたる百六十億円を投じて、馬毛島購入を決めたばかり。

 山口県には日本海側に無人島が点在する。なぜ、候補地にならないのか。米軍のためには惜しみなくカネを注ぐのに、住民の安全のために使うカネはないというのか。 (半田滋)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報