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【経済Q&A】

貿易自由化 枠組み多様 TPPはFTAの多国間版

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 「FTA」「EPA」「TPP」…。最近よく見かける英文字は、いずれも貿易・投資自由化や、自由化に伴う地域経済統合構想を表す用語だ。しかし、いろいろあって分かりづらい。どこが違うのか整理した。 (坂本正範)

 Q 貿易の自由化って何?

 A モノを輸出入する際に量の制限をなくしたり、関税の引き下げや撤廃をすること。経済を活性化し、発展させるのが目的だ。自由化する時は関係国で交渉の場を持つ。

 Q 自由化のメリット、デメリットは。

 A 関税がなくなると安い価格で輸出できる。一方で、安い製品の輸入により一部国内産業が不利益を受ける。日本の場合、輸出で稼ぐ自動車や電子・電機業界にメリットが大きく、低価格の農産品の流入で農業は困る。だから農業関係者が自由化に猛反対する。

 Q どんな交渉があるのか。

 A 自由貿易の障壁となる関税の撤廃に向けた多国間協議の場として一九四八年、関税と貿易に関する一般協定(GATT=ガット)が発足した。さらにGATTは九五年、世界貿易機関(WTO)に発展した。しかし、二〇〇一年から始まった交渉で農産物の関税率などをめぐって対立し、WTOの交渉は停滞している。この間、アジア太平洋地域の貿易自由化に向けた緩やかな枠組みとして一九八九年、アジア太平洋経済協力会議(APEC)が設立された。

 その後はWTOの代わりに、二国間の自由貿易協定(FTA)と経済連携協定(EPA)という枠組みが出てきた。FTAは関税撤廃が主で、EPAは人の移動などを含めたFTAの拡大版だ。

 Q 多国間交渉に再び注目が。

 A 一九九七年のアジア通貨危機後、調整しやすいFTAやEPAが主流となった。アジアでは、東南アジア諸国連合(ASEAN)が日本や韓国など六カ国と個別に協定を結んで、FTAやEPAは一段落した。

 Q 話題の環太平洋連携協定(TPP)はどうなの?

 A TPPはFTAの多国間バージョンだ。金融危機後、成長著しいアジア市場参入にするため、米国が参加を検討し始めてから動きが加速した。今はASEANに軸足を置く中国とにらみ合う構図になっている。

 日本はTPPの交渉に参加するかどうか政府・与党内がもめている。TPPは、十三日から横浜市で開かれるAPEC首脳会議でも最重要テーマとなる。

 

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