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【経済Q&A】

RCEP−域内包括的経済連携 最大級の自由貿易圏

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 日本など関係各国の首脳・閣僚が二十日、カンボジアで交渉開始を宣言したアジア地域を中心とした域内包括的経済連携(RCEP=アールセップ)。この日は日本と中国、韓国による自由貿易協定(FTA)の交渉開始でも合意するなど、政府の目指すアジアの自由貿易圏構想の実現に一歩踏み出したといえる。日本にとってどんな意味があるのか、まとめた。 (岸本拓也)

 Q RCEPって。

 A 東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟十カ国に、日本や中国、韓国など六カ国を含めた計十六カ国でFTAを進める構想だ。アジアの広い地域内で、輸出入にかかる関税を引き下げたり、企業の投資に関するルールを統一したりして、お金やモノが自由に行き来できる仕組みをつくり、互いの経済を活性化させる狙いがある。

 Q 日本が参加するメリットは?

 A 域内の名目国内総生産(GDP)の合計は約十九兆六千四百億ドル(約千五百九十兆円)に上り、欧州連合(EU)の約十八兆ドルを超え、世界最大規模の自由貿易圏が誕生する可能性がある。中国やインドなど高い経済成長を続ける新興国も参加しており、日本の輸出企業が新興国市場で稼ぐチャンスが増える。

 Q 環太平洋連携協定(TPP)とは違うの?

 A 広域の自由貿易圏をつくるという意味では同じだ。ただ、米国主導のTPPは「すべての関税撤廃」を原則としているが、RCEPの基本方針では関税の撤廃を目指しながらも、「参加国の個別かつ多様な事情を認識しつつ」という文言が盛り込まれた。

 日本国内ではコメなどの農産物の関税自由化が国内農業を衰退させるとの懸念がある。ほかの国も同じような国内の事情を抱えており、各国の立場に応じた交渉ができる可能性が高い。

 ただRCEPにはTPP交渉に参加しているシンガポールなど六カ国もあり、強く関税撤廃を主張する可能性もある。国内事情に配慮しすぎると交渉が進まない恐れもあり、年明けからの交渉で各国が妥結点を見いだせるかが注目される。

 

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